豊胸手術で人工乳房を考える方へ – 種類と特徴を解説

日々、鏡に映る自分の胸を見て、もう少しだけふくらみが欲しいと感じたり、過去に妊娠や授乳、ダイエットを経たことで胸のボリュームが気になっていたりする方は多いかもしれません。

豊胸手術の中でもインプラントによるアプローチは、形や素材など多岐にわたる選択肢があります。

この記事では、人工乳房を使った豊胸手術の種類や特徴をなるべくわかりやすくまとめています。

この記事を書いた人

アリエルバストクリニック 院長 石塚 紀行

石塚 紀行
アリエルバストクリニック 院長
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資格・所属

  • 日本形成外科学会専門医
  • コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
  • VASER Lipo認定医
  • Juvederm Vista 認定医
  • 乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医師
  • 日本形成外科学会所属
  • 日本美容外科学会(JSAPS)所属

【略歴】
脂肪吸引、豊胸を専門としている形成外科専門医。獨協医科大学医学部卒業後、獨協医科大学病院形成外科・美容外科入局。足利赤十字病院形成外科、獨協医科大学埼玉医療センター 形成外科学内助教、THE CLINIC大阪院・名古屋院の副院長を経て2024年、名古屋にARIEL .BUST.CLINIC(アリエルバストクリニック)を開院。

理想のバストを手に入れるために、焦って病院選びをする必要は全くありません。ご自身の将来のためにも、すぐに施術をすすめたり、勧誘を行うクリニックはぜひ避けるようにしていただきたいと思います。

施術で大切なことは、バストの立体的な形状評価と、ご自身の体型や皮膚の弾力性、乳腺組織の状態、胸郭の形状などに合わせた丁寧なプランニングです。それは時として、ご希望の方法ではない施術がベストだという場合もあります。

アリエルバストクリニックは、自然な仕上がり、バレない脂肪吸引や脂肪注入、バストアップの為の豊胸手術に特化したクリニックです。乳房再建から美容目的の豊胸まで、全国から患者様にお越しいただいています。傷跡や傷のケアに形成外科専門医としての知識と技術をもって、お一人おひとりととことん向き合っています。

このサイトでは豊胸手術・バストアップに関連する多くの記事を書いていますので、安全性と美しさを両立するためにも、まずはぜひ患者様自身で知識をつけた上でご希望のクリニックへ相談されるようにしてください。

目次

豊胸手術と人工乳房の選択に迷う方へ

豊胸手術には、自身の脂肪を移植する方法やヒアルロン酸を注入する方法など、いくつもの方法があります。そんな中で、インプラントによる豊胸に興味を持つ方は、形や素材、そして身体への影響について気になっているのではないでしょうか。

胸にコンプレックスを抱えるのは珍しいことではない

体型の悩みは、人それぞれです。胸の大きさや形に対する不満は比較的多いと言われています。

極端に小さいわけではなくても「もう少しだけボリュームが欲しい」「上半身を美しく見せたい」などの思いから、豊胸手術を検討する方は少なくありません。

自分の気持ちを明るくするために、人工乳房を使ったアプローチを具体的に調べる方も増えています。

さまざまな理由で検討される豊胸手術

豊胸手術と聞くと、美容目的だけを想像する場合がありますが、実はそれだけではありません。例えば、乳がん手術で乳房を失った方の再建を考える場合にも、人工乳房が選ばれることがあります。

あるいは先天的に胸の左右差が大きく、悩んできた方もいます。

美しさを追求する目的はもちろんのこと、身体的・精神的な負担を軽減するために人工乳房が使われる場面は多岐にわたります。

人工乳房という考え方

インプラントを使った方法では、シリコンや生理食塩水といった素材を胸に挿入してボリュームを出します。

人工乳房は、その材質や形状、柔らかさなどが開発・改良されてきたことで、近年では仕上がりの幅が広がっています。自分に合ったタイプを見極めるためには、それぞれの特徴を理解することが重要です。

豊胸手術でインプラントを使う理由

理由内容
形をしっかり整えやすい形や大きさをある程度コントロールしやすく、希望に合った仕上がりになりやすい
持続性が高い自家脂肪移植などに比べて吸収されにくく、長期間ボリュームを保ちやすい
多彩な選択肢がある素材や形状、硬さ、表面加工の違いによって豊胸効果を調整できる
身体的理由にも用いられる乳房再建などの医療的ケアとしても利用され、メンタル面のサポートにも役立ちやすい

インプラントの種類と素材の違い

人工乳房を検討する際には、インプラントの種類と素材は大きなポイントです。シリコンタイプや生理食塩水タイプのそれぞれに特徴があり、メリットとデメリットが異なります。

ここでは、その違いを見ていきながら、安全性についても少し触れていきます。

シリコンタイプの特徴

シリコンタイプのインプラントは、豊胸手術を考える多くの方に選ばれています。弾力や柔らかさをある程度保ちながら、形も安定しやすいとされています。

現在はより滑らかで自然に近い手触りを目指したものが多く、従来より破損リスクを抑えた製品もあるため、安心して利用できる可能性が高いでしょう。

  • 柔らかさや弾力が比較的自然に近いとされる
  • 破損リスクが低減された製品が増えている
  • 長期間の使用にも耐えうる品が多い

生理食塩水タイプの特徴

生理食塩水タイプは、生体親和性が高い点が魅力です。万が一漏れが生じたとしても、体内で吸収されやすい生理食塩水が主成分なので、身体への大きな負担が少ないと考えられています。その一方で、シリコンタイプと比べるとやや硬さを感じる場合があり、触り心地に違いが出ることがあります。

  • 漏れた際の安全性を重視する方に向いている
  • シリコンタイプよりも硬く感じるケースがある
  • ボリューム調整がしやすい製品もある

どちらを選ぶかのポイント

シリコンタイプと生理食塩水タイプのどちらを選ぶかは、仕上がりや触感、安全性、費用など総合的に考える必要があります。

カウンセリングで専門医にじっくり相談し、実際にサンプルを手にとってみると、よりイメージが湧きやすいでしょう。

インプラント素材の比較表

項目シリコンタイプ生理食塩水タイプ
柔らかさ・弾力自然に近い触感を目指した製品が多いやや硬めに感じることがある
漏れのリスク破損した場合、シリコンが周囲に漏れる可能性あり(近年の製品は改良が進む)漏れた場合は生理食塩水なので体に吸収されやすく大きな負担にはなりにくい
持続性長期的にボリュームを保ちやすい注入量によっては多少の変化が見られることも
費用一般的にやや高めの設定が多いシリコンより安価なことが多い

安全性を確認するときに注目したいこと

安全性の観点からは、インプラントの素材だけでなく、製造メーカーの信頼性や認証、クリニックでの管理体制なども大切です。

施術を行う医師の技量や実績、アフターケアの内容なども含めて確認すると、後悔しにくい選択につながるでしょう。

インプラントの破損やトラブルが起きたときにどう対処すべきか、前もって質問しておくと安心です。

インプラントの形状と仕上がりのイメージ

インプラントの形状は大きく分けてラウンド型と涙滴型(しずく型)があります。それぞれに適した仕上がりやメリットがあり、好みに合わせて選べるため、どの形を採用するかはとても重要です。

ここでは形状による違いと、最終的な見た目のイメージなどをお話しします。

ラウンド型と涙滴型の違い

ラウンド型は、バスト全体のふくらみを出すのに向いています。胸の上部をしっかり盛りたい場合に選ぶ方が多く、やや豊満な印象になることがあるでしょう。

一方、涙滴型は上部がやや薄く、下部にボリュームを持たせる形状です。自然な傾斜を出したいときに重宝し、横から見たときのシルエットが美しいという声もあります。

インプラント形状における印象の比較

項目ラウンド型涙滴型
シルエット上部も含めて全体的に丸みのある印象自然な下垂感があるため、よりリアルに近いフォルム
ボリューム感胸の上部からしっかりボリュームを出すことが可能下部が多めに膨らむため、やや穏やかな印象のデコルテライン
好みや用途華やかなデザインやグラマラスな仕上がりを目指す方自然なラインやアンバランス解消を求める方

ボリューム感とラインのバランス

「大きくすれば良い」というわけではなく、体全体とのバランスを意識したボリューム選択が重要です。

肩幅やヒップとの調和を考慮したうえで、どの程度のサイズアップを目指すかを決めると、周囲からも自然な印象を持たれやすいと考えられます。

傷の目立ちにくさを考える

豊胸手術は、インプラントを挿入するために小さな切開が必要です。

切開部位としては、脇の下、乳輪周辺、バスト下部など、数パターンがあります。どの部位から挿入するかで傷の目立ちやすさが変わってくるため、術後のダウンタイムを含めて検討しましょう。

希望する仕上がりに合わせた検討

いざ形状やサイズを決めようとしても、なかなかイメージが湧かないという声はよく聞かれます。

クリニックでモデルケースや実際の写真、さらにはシミュレーションを見ながら話を進めると具体的になりやすいでしょう。担当医と納得いくまで話し合い、違和感のないラインを目指すことが大切です。

施術の流れと術後の過ごし方

人工乳房を使った豊胸手術は、決して軽い施術ではありません。

麻酔や手術方法、術後の体調管理など、知っておきたいことがいくつもあります。ここでは大まかな流れと、術後の過ごし方についてご紹介します。

カウンセリングで何を話すか

まず大事なのはカウンセリングです。施術の希望、現在の胸の状態、予算、術後にどのような生活を望むかなど、あらゆる角度から対話をする場となります。

疑問点を遠慮なく相談し、お互いに納得したうえで施術内容を決定することが望ましいです。

  • 希望サイズや形状をどの程度イメージしているか
  • 体質やアレルギー、既往症などの確認
  • 費用やアフターケアなどの具体的な話

麻酔や手術の実際

カウンセリングで合意に至ったら、いよいよ手術当日の流れが待っています。

手術前には麻酔専門医あるいは担当医と相談しながら、全身麻酔もしくは局所麻酔+静脈麻酔などを選択することが一般的です。

手術時間はおおよそ1時間~2時間ほどかかり、その後は麻酔がしっかり覚めるまでクリニックで安静にします。体質や施術の内容によっては、日帰りか1泊の入院で対応することが多いです。

手術当日の流れ

項目内容
受付必要書類の確認、最終の体調チェック
麻酔全身または局所+静脈麻酔など、患者の状態に合わせて選択
手術開始切開→インプラント挿入→縫合
術後の安静術後の痛み止めや状態確認、バストの固定
帰宅または入院日帰りか1泊程度の入院で経過を観察する場合もある

痛みや腫れへの対処

術後数日は痛みや腫れ、内出血などが生じやすいです。

痛み止めの服用や患部の安静が必要になるため、安静期間を考慮して仕事や家事、育児などのスケジュールを調整しておきましょう。

個人差はありますが、1週間ほどで日常生活に戻れる方が多いとされています。

術後数日から数週間の過ごし方

インプラントが安定するまでには数週間かかることがあります。圧迫ブラや専用のスポーツブラなどを装着し、胸をサポートすることで、きれいな形を保ちやすくなります。

激しい運動や、上半身に負荷がかかる作業はしばらく控え、医師からの指示を守って経過を見ましょう。

術後の安定期間中に気をつけたいこと

  • 重い荷物を持ち上げない
  • うつ伏せ寝をできるだけ避ける
  • 高温のサウナや熱い風呂に長時間入らない
  • しっかり睡眠をとり、体力回復に努める

メリットとリスクを天秤にかける

人工乳房を使った豊胸手術には、大きく分けて見た目の改善や自己肯定感の向上などのメリットがあります。

一方で、手術リスクやインプラント固有のトラブルを考慮する必要もあります。安易に決めて後悔しないためにも、それぞれを冷静に見つめておくことが大切です。

メリットを感じる場面

手術を受けることで、胸に対するコンプレックスが軽減され、自分らしいファッションを楽しみやすくなるでしょう。水着やドレスを着るときに「もう少し胸があれば…」と思っていた方にとっては、気分がグッと上がるかもしれません。

また、長年の悩みだった左右差が改善したり、再建目的で施術を受けることで気持ちが前向きになることも考えられます。

豊胸手術で得られやすい変化

変化具体的な効果
自信の向上自分の体に合った洋服を着こなしやすくなり、外出が楽しくなることがある
スタイルのバランス全体的なプロポーションが整い、シルエットが美しく見える
メンタル面のサポート鏡を見るたびに憂鬱だった気持ちが少しずつ解消される

考慮が必要なリスクとは

いわゆる外科手術なので、麻酔や出血、感染症などの一般的なリスクがあります。

インプラント特有の問題としては、被膜拘縮(インプラントを包む被膜が硬くなる状態)や破損、左右差の再発、しこりなどが起きる可能性があります。

もちろん、こうしたトラブルを起こしにくくするために医師側で様々な工夫をしていますが、リスクはゼロにはなりません。

術後のトラブルを減らすための工夫

インプラントの種類やサイズの選択、手術技術だけでなく、衛生管理を徹底することや、術後の過ごし方に注意することがトラブル回避につながります。

被膜拘縮を抑えるためには、マッサージや適切な下着の着用なども役立つとされています。

また、不安や疑問をそのままにしないで担当医に相談する姿勢も大切です。

リスクを見据えておきたい対策

  • 被膜拘縮対策として適度なマッサージを行う
  • 術後の検診スケジュールを守る
  • 過度に胸を圧迫しないように日常動作に配慮する
  • 何か違和感を感じたらすぐに受診する

希望と現実をしっかり考える

大きな理想を抱くことは悪いことではありませんが、実際にどこまで実現可能なのかは個人差があります。

体質や肌の伸び具合、骨格の特徴などの制約を無視して極端なサイズアップを求めると、トラブルのリスクが高まるかもしれません。

納得のいく仕上がりを手に入れるためにも、リスクとメリットの両方を理解しておくことが重要です。

費用と支払い方法

人工乳房を用いた豊胸手術を考えるうえでは、費用面も見逃せません。

素材による差や手術方法によって大きく変わるため、どのようなポイントで予算が左右されるのかを知っておくと便利です。

費用を左右する要素

インプラントそのものの価格が大きく費用に反映されます。シリコンの中でもメーカーや品質によってコストが異なりますし、生理食塩水タイプなら比較的安価なものもあります。

また、手術費用や麻酔費用、アフターケア費なども総額に含まれるため、カウンセリング時に詳しい内訳を確認することが大切です。

豊胸手術の費用を構成する主な項目

費用項目内容
インプラント費用素材・メーカー・品質などによる差
手術費用手術室の利用料、医師や看護師の人件費など
麻酔費用全身麻酔か局所麻酔かによって金額が変わる
アフターケア費用施術後の診察費用、薬代、必要なサポートブラ代など

費用と仕上がりの関係

高額なインプラントほど破損しにくい素材が使われている、あるいは柔らかさや手触りが良いなど、特徴があることが多いです。

しかし、高いからといって必ずしも自分に合うとは限りません。

また安価なインプラントでも、理想の仕上がりを得て満足されている方は多く存在します。予算と仕上がりのバランスを医師と一緒に考えるといいでしょう。

支払いに関する選択肢

クリニックによっては現金払いのほか、分割払い、医療ローンなど様々な支払い方法に対応しています。

ある程度まとまった費用がかかることが多い施術なので、経済的な負担を計画的にコントロールするためにも、自分に合った支払い方法を選ぶことが大切です。

費用と後悔を減らすポイント

大金を投じる以上、後悔はしたくないものです。カウンセリングで明瞭な料金説明を受けることはもちろん、追加費用やアフターケアのオプション料金が発生するかもしれない点にも注意しましょう。

納得のいく費用プランと、安心できるサポート体制の両方がそろってこそ、本当の満足につながると思います。

費用面で注意すべきこと

  • 手術費用だけでなく、麻酔や術後ケアの費用も把握する
  • 保証制度があるかどうかを確認する
  • 無理な予算設定をしないよう、分割払いなども検討する
  • 割引やキャンペーンの実施時期にこだわりすぎない(医師の実績がより大切)

当クリニックで行う人工乳房を使った豊胸手術

実際に手術を行うクリニックによって、方針やアフターケア体制に違いがあります。当クリニックでは、ひとりひとりに寄り添った丁寧なカウンセリングとアフターケアを大事にしています。

以下では、私たちが考えるインプラント豊胸の特徴やサポート体制をお伝えします。

当院の特徴とサポート

当クリニックでは、患者さまの気持ちをしっかりくみ取り、安心して施術に臨める環境づくりを目指しています。

カウンセリングでしっかりとお話を聞き、その上で最適なインプラントや施術計画を組み立てるように努めています。医師だけでなく、スタッフも全員が同じ方向を向いて、きめ細やかな配慮を忘れません。

当クリニックが重視していること

項目具体的な取り組み
個々の希望に合わせるボリュームや形状の理想像を丁寧にヒアリングし、複数の選択肢を提案
衛生管理院内環境の衛生レベルを維持し、器具やインプラントの取り扱いに注意を払っている
術後のフォロー定期検診やアフターケアの内容をわかりやすく提示し、万が一のトラブルにも対応しやすい

カウンセリングの流れ

カウンセリングでは、まず悩みや希望をじっくり伺います。詳しい身体測定や胸の写真撮影を行い、サイズや形状の変化をわかりやすく共有するよう心がけています。

また、インプラントのサンプルを実際に触れていただき、感触や重さを体感してもらうことでより具体的なイメージを持ってもらいやすくしています。

アフターケアの充実

手術が終わったら、定期的な診察で傷跡やインプラントの状態をチェックします。痛みが引くまでの間も気軽に相談できる体制を整えており、不安や疑問があれば遠慮なく問い合わせてください。

適切なマッサージ方法や、バストをサポートする下着の選び方などもアドバイスしています。

当院でのアフターケア内容

  • 術後の経過観察(複数回の定期診察)
  • 必要に応じた痛み止めや抗生物質の処方
  • 下着の選び方やマッサージ方法のレクチャー
  • 不安な点を気軽に問い合わせできる窓口

スタッフの考える理想の仕上がり

見た目がきれいであることは大切ですが、それ以上に「ご本人が日常生活で違和感なく、心地よく過ごせる胸」であることが大事だと考えています。

サイズアップを喜んでいただくのはもちろん、手術後の日常生活で支障がないように、細かい部分まで配慮した提案を心がけています。

患者さまが「ここで施術を受けてよかった」と感じられるよう、カウンセリングから術後フォローまで一貫してサポートいたします。

よくある質問

人工乳房を使った豊胸手術について、疑問を抱えている方は多いです。以下では、実際によく寄せられる質問にお答えします。

ダウンタイムはどのくらい続く?

個人差がありますが、腫れや痛みは1週間程度で軽くなる方が多いです。完全に落ち着くまでに2週間から1カ月ほどかかることもあります。仕事復帰のタイミングや生活面での制限は、医師の指示をしっかり確認しましょう。

インプラントは何年くらいもちますか?

明確な使用期限はありませんが、10年~15年ほどで入れ替えを検討するケースが多いようです。インプラントの状態や不具合の有無を確認するために、定期的な検診を受けている方もいます。長期間トラブルなく使用できる例もあり、症状が出ない限りは必ずしも入れ替えが必要とは限りません。

感触はどれくらい自然になりますか?

シリコンインプラントの品質が向上しており、比較的やわらかな触感になっている製品が増えています。ただし、生身とまったく同じとは限らず、人によってはやや硬さを感じることもあります。サイズや皮膚の伸び具合、施術方法などで体感は変わるため、カウンセリング時にサンプルを触れてイメージしてみることをおすすめします。

痛みに弱いのですが大丈夫ですか?

豊胸手術では麻酔を使うため、施術中は痛みをほとんど感じないことが多いです。術後は痛みや腫れが出やすいですが、痛み止めの処方や冷やす対応などである程度コントロールできます。痛みが強い方は、あらかじめ遠慮なく医師やスタッフに相談しましょう。

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