【ほうれい線手術】全3種類を比較！フェイスリフト・貴族手術の効果・費用・ダウンタイムまとめ

鏡を見るたびに深くなった「ほうれい線」に悩んでいませんか。

ほうれい線は実年齢よりも老けた印象を与えるため、セルフケアで改善しない場合、美容医療が選択肢となります。

ほうれい線の手術には、たるみを引き上げる「フェイスリフト」や「糸リフト」、窪みを持ち上げる「貴族手術」など、様々な方法があります。

この記事では、代表的な3種類のほうれい線手術について、効果、費用、ダウンタイムを徹底的に比較・解説します。ご自身の悩みにどの治療が合うのか、見極めるための参考にしてください。

ほうれい線が深くなる主な原因とは？

ほうれい線が目立つ原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っています。主な原因は皮膚のたるみですが、骨格や生活習慣も影響します。

ご自身のほうれい線がどのタイプかを知ることが、適切な治療選びの第一歩です。

加齢による皮膚のたるみ

ほうれい線が深くなる最大の原因は、加齢による「たるみ」です。

肌の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンは、年齢と共に減少し、質も低下します。その結果、皮膚や皮下組織を支える力が弱まります。

また、表情筋の衰えや、皮膚と骨をつなぐ靭帯（リガメント）の緩みも、頬の脂肪（メーラーファット）を支えきれなくなり、重力に従って垂れ下がる原因に。頬のふくらみと口元の境界線に溝ができ、ほうれい線として現れます。

骨格や筋肉の影響

骨格的な要因もほうれい線の目立ちやすさに関係します。特に、小鼻の横（鼻翼基部）が元々低い、または後退している骨格の場合、若いうちからほうれい線が目立ちやすい傾向があります。

これは、頬の肉を支える土台が低いために影ができやすいためです。

また、口元が出ている（いわゆる口ゴボ）場合も、相対的にほうれい線が目立ちやすくなります。

ほうれい線に関わる主な要因

要因	主な内容	ほうれい線への影響
皮膚・皮下組織	コラーゲン・エラスチンの減少	弾力が失われ、頬が垂れ下がる
骨格	鼻翼基部の後退、頬骨の萎縮	土台が低く、溝（影）ができやすい
筋肉・靭帯	表情筋の衰え、靭帯の緩み	頬の脂肪を支えきれなくなる

生活習慣とほうれい線

日々の生活習慣も、ほうれい線の形成を早めることがあります。

特に注意したいのが紫外線対策です。紫外線は肌の弾力線維を破壊し、たるみを促進します（光老化）。また、乾燥も肌のハリを奪い、細かいシワから深いほうれい線へと進行させる一因です。

そのほか、喫煙は血行を悪化させ、肌の老化を早めます。片側だけで物を噛む癖や頬杖をつく習慣も、顔の左右のバランスを崩し、特定の側のほうれい線を深くする可能性があります。

注意したい生活習慣の例

• 紫外線の対策不足
• 肌の保湿ケア不足（乾燥）
• 喫煙習慣
• 急激なダイエットによる体重変動
• 片側での咀嚼癖、頬杖

急激な体重減少のリスク

短期間での急激なダイエットもほうれい線を深くする原因となります。

体重が急に減ると、皮下脂肪が減少します。しかし、脂肪が減った分の皮膚はすぐには縮まないため、皮膚が余ってたるみが生じます。

特に頬の脂肪が急激に減少すると、ほうれい線の上に乗っていたボリュームがなくなり、たるんだ皮膚がほうれい線を強調します。

ほうれい線手術の代表的な3つの種類

ほうれい線の治療法は多岐にわたりますが、手術的なアプローチは主に「切開フェイスリフト」「糸リフト（スレッドリフト）」「貴族手術（注入・プロテーゼ）」の3種類に大別されます。

それぞれアプローチの方法が異なり、適した症状や持続期間、ダウンタイムが変わります。

切開フェイスリフト

切開フェイスリフトは、耳の前後や髪の生え際などを切開し、皮膚だけでなく、その下にあるSMAS（スマス）と呼ばれる筋膜を引き上げて固定する手術です。

皮膚の余りも同時に切除するため、頬全体からフェイスライン、首にかけての深刻なたるみを根本的に改善する効果が期待できます。

ほうれい線の原因が明らかな「たるみ」である場合に、最も効果的な方法の一つです。

糸リフト（スレッドリフト）

糸リフトは、コグ（トゲ）のついた医療用の特殊な糸を皮下に挿入し、頬のたるみを物理的に引き上げる治療です。切開を伴わないため、ダウンタイムが比較的短く、手軽にリフトアップ効果を得たい方に人気があります。

ほうれい線の上に乗っかる頬の脂肪を引き上げることで、ほうれい線を目立たなくします。

また、糸が挿入される刺激で、周囲のコラーゲン生成が促進される効果も期待できます。

貴族手術（ほうれい線プロテーゼ・ヒアルロン酸注入）

貴族手術は、主にほうれい線の「窪み」に対して行う治療です。たるみを引き上げるのではなく、小鼻の横（鼻翼基部）の凹んだ部分にボリュームを出すことで、ほうれい線を目立たなくします。

方法としては、ヒアルロン酸や脂肪を注入する手軽な方法と、シリコンプロテーゼを挿入する半永久的な効果が期待できる手術があります。

骨格的に鼻翼基部が低い方に適しています。

【徹底比較】フェイスリフト・糸リフト・貴族手術（注入系）

「切るリフト」「切らないリフト」「窪みを埋める治療」。これら3つのアプローチは、効果の現れ方や持続性、体の負担（ダウンタイム）、費用が大きく異なります。

ご自身のライフスタイルや予算、どれくらいの改善を望むかに合わせて比較検討することが重要です。

切開フェイスリフト、糸リフト、貴族手術（ヒアルロン酸注入）の3つを比較します。

ほうれい線手術3種の概要比較

手術の種類	アプローチ	主な対象
切開フェイスリフト	切開し、皮膚と筋膜を引き上げる	中度〜重度の皮膚のたるみ
糸リフト	糸で皮下組織を引き上げる	軽度〜中度のたるみ
貴族手術（注入）	窪んだ部分に注入し持ち上げる	骨格的な凹み・軽度のたるみ

効果の持続性と即効性

手術の効果がどれくらい続くのかは、治療法を選ぶ上で非常に重要です。

切開フェイスリフトは、たるみの原因である筋膜から引き上げるため、効果の持続性は高く、一般的に5年〜10年程度とされます。

ただし、手術の効果は永続的ではなく、術後はご自身の年齢と共に自然な老化が再び進行します。

糸リフトの持続性は使用する糸の種類にもよりますが、1年〜2年程度が目安です。

貴族手術（ヒアルロン酸）の場合、半年〜1年程度で体内に吸収されるため、効果を維持するには定期的な再注入が必要です。（プロテーゼの場合は半永久的です）

効果の持続性・即効性の比較

手術の種類	持続期間（目安）	即効性
切開フェイスリフト	5年〜10年程度	あり（腫れが引いてから実感）
糸リフト	1年〜2年程度	非常に高い（直後から実感）
貴族手術（注入）	半年〜1年程度	非常に高い（直後から実感）

ダウンタイムの長さと症状

ダウンタイムとは、手術後から通常の生活に戻るまでの回復期間のことです。

切開フェイスリフトは皮膚を切開・剥離するため、3つの方法の中で最もダウンタイムが長くなります。大きな腫れや内出血が2週間程度続き、完全に落ち着くまでには3ヶ月〜半年程度かかります。

糸リフトは針穴のみで施術が可能ですが、腫れやむくみ、引きつれ感が1週間〜2週間程度生じることがあります。

貴族手術（ヒアルロン酸注入）はダウンタイムが最も短く、軽い腫れや内出血が出る場合がありますが、数日〜1週間程度で治まることがほとんどです。

ダウンタイムの比較（目安）

手術の種類	主な症状	回復期間（目安）
切開フェイスリフト	大きな腫れ、内出血、痛み、拘縮	2週間〜1ヶ月（完成まで3〜6ヶ月）
糸リフト	腫れ、内出血、引きつれ感、痛み	1週間〜2週間
貴族手術（注入）	軽い腫れ、内出血（針跡）	数日〜1週間

費用の目安

ほうれい線手術は自由診療のため、クリニックによって費用設定が大きく異なります。

切開フェイスリフトは、手術の範囲（ミニリフト、フルフェイスリフトなど）や医師の技術によって変動しますが、最も高額になる傾向があります。

糸リフトは、使用する糸の本数や種類によって費用が変わります。

貴族手術（ヒアルロン酸注入）は注入する量（cc）によって費用が決まりますが、効果が一時的であるため、継続的な費用がかかります。

費用相場の比較

手術の種類	費用相場（目安）	備考
切開フェイスリフト	80万円〜200万円程度	手術範囲により大きく変動
糸リフト	10万円〜40万円程度	本数・糸の種類による
貴族手術（注入）	5万円〜15万円程度	注入量（cc）による

それぞれの手術が向いている人

比較すると各手術がどのような方に向いているかが見えてきます。ご自身の状況と照らし合わせてみてください。

切開フェイスリフトが向いている人

• 40代以降で、皮膚のたるみが強い
• ほうれい線だけでなく、フェイスラインや首のたるみも改善したい
• 一度の手術で、長期間の効果を望む
• ダウンタイム（休暇）をしっかり確保できる

糸リフトが向いている人

• 20代後半〜40代で、たるみ始めた
• 切開には抵抗があるが、リフトアップしたい
• できるだけダウンタイムを短くしたい
• 即効性を求める

貴族手術（注入・プロテーゼ）が向いている人

• たるみよりも、小鼻の横の「窪み」が気になる
• 骨格的にほうれい線が目立ちやすい
• まずは手軽な治療から試したい（ヒアルロン酸）
• 口元の突出感（口ゴボ）を和らげたい

切開フェイスリフトの詳細と特徴

切開フェイスリフトは、ほうれい線を含む顔全体のたるみ治療において、最も根本的な改善が期待できる手術です。

皮膚の表面だけを引き上げるのではなく、たるみの原因となるSMAS（スマス）筋膜からしっかりと引き上げる点が最大の特徴です。

手術の方法と切開範囲

手術は、静脈麻酔や全身麻酔で行うことが一般的です。

切開する場所は、改善したい範囲によって異なります。一般的には、耳の前（もみあげ付近）から耳たぶを回り、耳の後ろの生え際にかけて切開します。

この切開線から皮膚を剥離し、次にSMAS筋膜を露出させ、これを引き上げて固定します。SMASを固定した後、余分な皮膚を切除し、皮膚を縫合します。

ほうれい線への効果をしっかり出すためには、頬骨周辺の靭帯（リガメント）を適切に処理し、SMASをしっかり引き上げることが重要です。

手術時間は範囲によりますが、3〜5時間程度かかることが多いです。

切開フェイスリフトの主な切開範囲と特徴

種類	主な切開範囲	主な効果範囲
ミニリフト	耳の前（もみあげ周辺）	頬（ほうれい線・ゴルゴライン）
フルフェイスリフト	耳の前後〜髪の生え際	頬、フェイスライン、首

期待できるリフトアップ効果

切開フェイスリフトは、ほうれい線の上に乗っている頬のたるみを強力にリフトアップします。

このリフトアップによって、ほうれい線が浅くなるだけでなく、フェイスラインのもたつきやマリオネットライン、首のしわも同時に改善します。

たるんでいた皮膚が引き締まるため、顔全体が若々しい印象になります。

効果の実感には個人差がありますが、5歳〜10歳程度の若返り効果を期待する方もいます。

傷跡はどこに残るのか

切開を伴うため、傷跡は必ず残ります。しかし、傷跡が極力目立たないように配慮して切開・縫合を行います。

切開線はもみあげの中、耳の軟骨の縁、耳たぶの付け根、耳の後ろのシワなど、元々ある境界線や髪の毛で隠れる場所に設定します。

術後しばらくは赤みが目立ちますが、3ヶ月〜半年、長い方で1年ほどかけて徐々に白く、目立ちにくい線状の傷へと成熟していきます。

糸リフト（スレッドリフト）の詳細と特徴

糸リフト（スレッドリフト）は、「切らないフェイスリフト」とも呼ばれ、メスを使わずにたるみを引き上げる治療です。

ほうれい線に対しては、たるんでほうれい線の上にかぶさる頬の脂肪組織を、糸の力で引き上げることで改善を図ります。

使用する糸の種類と特徴

糸リフトに使用する糸には、様々な種類があります。素材としては、PCL（ポリカプロラクトン）やPDO（ポリジオキサノン）など、時間と共に体内で溶けて吸収される素材（吸収糸）が主流です。

糸には「コグ」と呼ばれるトゲがついており、このコグを皮下組織に引っ掛けて引き上げます。

糸の種類によってコグの形状や密度、糸の柔軟性が異なり、引き上げる力や持続期間に差が出ます。

糸リフトの主な糸の素材

素材	特徴	吸収までの期間（目安）
PDO	吸収が早め。コラーゲン生成促進効果が高いとされる。	約6ヶ月〜1年
PCL	吸収がゆっくりで柔軟性が高い。持続性が高いとされる。	約2年〜3年

※上記は素材の一般的な特徴であり、製品によって異なります。

メリットとデメリット

最大のメリットは、ダウンタイムの短さです。切開フェイスリフトのような長期の休暇が不要で、施術直後からリフトアップ効果を実感できます。針穴のみなので傷跡の心配もほとんどありません。

一方、デメリットとしては、切開フェイスリフトほどの強力なリフトアップ効果や持続性はない点です。

たるみが非常に強い場合、糸リフトだけでは満足のいく改善が得られないことがあります。

また、術後しばらくは、引きつれ感や、糸を挿入した部分の皮膚が一時的に凹む（ディンプル）ことがあります。

施術の頻度と持続性

糸リフトの効果は永続的ではありません。糸が体内に吸収されるにつれて、リフトアップ効果は徐々に失われていきます。

持続期間は1年〜2年程度が目安ですが、たるみの程度や生活習慣によって個人差があります。

効果を維持するためには、1年〜1年半に1回程度の頻度で、追加の施術（メンテナンス）を受けることが推奨されます。

貴族手術（注入・プロテーゼ）の詳細と特徴

貴族手術は、他のリフトアップ治療とは異なり、「窪み」を埋めることでほうれい線を改善するアプローチです。

小鼻の付け根（鼻翼基部）が低いことでほうれい線が目立っている場合に特に有効で、顔の中心部に立体感を出すことで、上品な印象（貴族のような）になるとされ、この名前で呼ばれています。

ヒアルロン酸注入の手軽さと限界

貴族手術の中で最も手軽な方法が、ヒアルロン酸の注入です。鼻翼基部の凹んだ部分にヒアルロン酸を注入し、皮膚を内側から持ち上げます。

施術時間は10分程度と短く、ダウンタイムもほとんどないため、すぐに日常生活に戻れます。

しかし、ヒアルロン酸は徐々に体内に吸収されるため、効果は一時的です。また、注入量が多すぎたり、皮膚の浅い層に注入したりすると、不自然に盛り上がったり、笑った時に違和感が出たりする可能性があります。

プロテーゼ（シリコン）挿入の方法

より長期的、あるいは半永久的な効果を望む場合、医療用のシリコンプロテーゼを挿入する手術があります。

一般的に、口の中（上唇の裏側の歯茎付近）や、小鼻の際を切開し、鼻翼基部の骨膜上に、ほうれい線の形に合わせたプロテーゼを挿入します。

ヒアルロン酸と異なり吸収されることがないため、効果が持続します。

一方で、プロテーゼがずれたり、感染を起こしたりするリスクがゼロではなく、万が一除去したい場合には再度手術が必要となります。

貴族手術の比較（ヒアルロン酸 vs プロテーゼ）

項目	ヒアルロン酸注入	プロテーゼ挿入
持続性	半年〜1年程度	半永久的
ダウンタイム	ほぼない（数日）	1〜2週間程度（腫れ・内出血）
修正	溶解注射で修正可能	除去・入れ替え手術が必要

鼻翼基部へのアプローチ

貴族手術がターゲットとする「鼻翼基部」は、顔の印象を左右する重要な部位です。この部分が低いと、顔がのっぺりとした印象になり、ほうれい線が目立ちやすくなります。

貴族手術によって鼻翼基部に適切な高さが出ることで、ほうれい線が浅くなるだけでなく、顔の中心部（中顔面）に立体感が生まれ、口元の突出感が緩和される効果も期待できます。

たるみ治療と併用することで、よりバランスの取れた若返り効果を得られる場合もあります。

あなたの「ほうれい線のタイプ」で見極めるべき手術の選び方

ほうれい線手術には複数の選択肢がありますが、最も重要なのは「ご自身のほうれい線の原因」に合った治療を選ぶことです。

たるみが強いのに窪みを埋める治療だけを行っても、満足のいく結果は得られません。

ほうれい線のタイプ別に、推奨される治療の考え方を紹介します。

(A) たるみタイプ（皮膚の余り）が目立つ場合

頬全体が下がり、ほうれい線の上部に皮膚が「かぶさる」ように乗っているタイプです。主に加齢による皮膚や筋膜の緩みが原因です。

このタイプの場合、窪みを埋める貴族手術だけでは根本的な解決になりません。乗っかっている「たるみ」そのものを引き上げる治療が必要です。

推奨されるアプローチ

切開フェイスリフト、または糸リフト

たるみが中度〜重度の場合は「切開フェイスリフト」が最も効果的です。たるみが軽度〜中度で、まだ切開には抵抗がある場合は「糸リフト」が選択肢となります。

(B) 凹みタイプ（骨格的な窪み）が原因の場合

年齢は若くても、小鼻の横が元々低く、ほうれい線が影のように目立つタイプです。皮膚のたるみはあまりないか、軽度です。

このタイプの方がたるみ治療（リフトアップ）を行っても、土台の窪みが残っているため、ほうれい線の改善効果は限定的です。

推奨されるアプローチ

貴族手術（ヒアルロン酸注入 または プロテーゼ）

鼻翼基部の土台を持ち上げることで、ほうれい線の溝を浅くします。まずはヒアルロン酸でシミュレーションし、効果に満足できればプロテーゼを検討する、という考え方もあります。

(C) 混合タイプ（たるみと凹み）の場合

40代以降の方に最も多いのが、加齢による「たるみ」と、元々の骨格的な「窪み」の両方が関わっているタイプです。

この場合、どちらか一方の治療だけでは満足のいく結果が得られにくいことがあります。

推奨されるアプローチ

複合治療（リフトアップ ＋ 貴族手術）

例えば、「切開フェイスリフト」や「糸リフト」でたるみを引き上げつつ、残った鼻翼基部の窪みに対して「貴族手術（ヒアルロン酸注入など）」を併用します。

たるみと窪みの両方にアプローチすることで、より自然で効果的な改善が期待できます。

なぜ自己判断が難しいのか

ご自身で鏡を見ただけでは、自分のほうれい線の原因が「たるみ」なのか「窪み」なのか、あるいは「両方」なのかを正確に判断するのは困難です。

例えば、「たるみ」だと思っていたら、実は頬の脂肪が減ったことによる「こけ」が原因で影が濃くなっているケースもあります。

適切な治療法を選ぶためには、医師による客観的な診断が不可欠です。

カウンセリングでご自身の骨格、皮膚の厚さ、脂肪のつき方、たるみの程度を総合的に診察してもらい、どの治療法が適しているかを相談してください。

ほうれい線手術に関するよくある質問（Q&A）

ほうれい線手術を検討する際、多くの方が疑問に思う点についてお答えします。

手術後に元に戻ってしまうことはありますか？

時間と共に変化はしますが、手術前の状態に完全に戻るわけではありません。

切開フェイスリフトや糸リフト、貴族手術（プロテーゼ）を行っても、老化が止まるわけではありません。術後は、手術を受けた時点から再びゆっくりと加齢による変化が始まります。

ただし、例えば切開フェイスリフトで5歳〜10歳若返ったとすると、その状態から年齢を重ねていくイメージです。手術前の状態に完全に戻ってしまうわけではありません。

痛みはどの程度続きますか？

痛みのピークは術後2〜3日程度です。

切開フェイスリフトの場合、術後は麻酔の影響もあり、術後数時間は痛みが少ないですが、麻酔が切れると鈍い痛みや腫れに伴う圧迫感が出てきます。

ピークは術後2〜3日で、処方される鎮痛剤でコントロールできる場合がほとんどです。糸リフトや注入治療は、切開に比べると痛みはかなり軽度で、数日間、ジンジンとした痛みや触った時の圧痛を感じる程度です。

手術後、いつからメイクや洗顔ができますか？

治療法によって異なります。

ヒアルロン酸注入のような注射治療の場合、当日からシャワーや洗顔は可能ですが、メイクは針穴を避ければ当日から、全体には翌日から可能です。

糸リフトの場合も、翌日からメイクや洗顔が可能なことが多いです。

切開フェイスリフトの場合は、抜糸（約7〜10日後）が終わるまでは、傷口を濡らさないように注意が必要です。メイクは抜糸の翌日から可能なクリニックが多いですが、医師の指示に従ってください。

ほうれい線は完全に消えますか？

完全に消すことは難しく、目指しません。

ほうれい線は、頬と口元の境界線であり、構造上、誰にでも存在するものです。赤ちゃんにも笑顔の時にはほうれい線が見られます。

手術の目的は、ほうれい線を「完全に消す」ことではなく、「目立たなくして若々しい印象にする」ことです。

不自然なほどほうれい線を消そうとすると、顔の表情が不自然になるリスクがあります。あくまで自然な仕上がりを目指すことが重要です。