毎朝鏡を見たときに、なんとなくほほが下がってきている気がすると落ち込むことはありませんか。
笑うときに頬が持ち上がりにくくなったり、写真で横顔を見たときにフェイスラインにゆるみを感じたりすると、あの頃のハリのある顔が恋しくなるかもしれません。
けれど、少しの心がけと日々の習慣の積み重ねで、またイキイキとした表情を取り戻せる可能性があります。
本記事では、ほほのたるみに効果的な筋トレやリフトアップを意識したマッサージ法、続けるコツをご紹介します。
医学博士 日本形成外科学会 専門医
日本美容外科学会 会員
【略歴】
獨協医科大学医学部卒業後、岩手医科大学形成外科学講座入局。岩手医科大学大学院卒業博士号取得、2014年に日本形成外科学会専門医取得。大手美容クリニックの院長を経て2017年より百人町アルファクリニックの院長を務める。
百人町アルファクリニックでは、糸を使った切らないリフトアップから、切開部分が目立たないフェイスリフトまで患者様に適した方法をご提案していますが、若返り手術は決して急ぐ必要はありません。
一人ひとりの皮下組織や表情筋の状態に合わせた方法を探し「安全性」と「自然な仕上がり」を第一に心がけているため、画一的な手術をすぐにはいどうぞ、と勧めることはしていません。
毎回手術前の診断と計画立案に時間をかけすぎるため、とにかく安く、早くこの施術をして欲しいという方には適したクリニックではありません。それでも、リフトアップの施術を年間300件行っている実績から、患者様同士の口コミや他のドクターからのご紹介を通じ、全国から多くの患者様に当院を選んでいただいています。
このサイトでは、フェイスリフトやたるみに関する情報を詳しく掲載しています。どうか焦らず、十分に勉強した上で、ご自身に合ったクリニックをお選びください。もちろん、ご質問やご相談があれば、いつでもお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
ほほのたるみと顔の印象
ほほのたるみは、顔全体の印象を左右しやすいポイントです。加齢により筋力が落ちたり、生活習慣の乱れによってむくみが生じたりすると、頬まわりが下がったように見えてしまいます。
その結果、実年齢よりも疲れた印象を与えてしまうことがあり、本人としても気になってくるのではないでしょうか。
まずは、ほほがたるむ原因やその背景となる加齢や生活習慣との関係を見ていきましょう。
ほほのたるみの原因
ほほが下がると、口元との境目がぼやけ、マリオネットラインや法令線が強調されてしまいます。加齢による皮膚や筋肉の衰えも要因ですが、ほかにも次のような背景があります。
- 過度なダイエットで皮下脂肪が減りすぎてしまう
- 顔の筋肉を十分に使わず表情が少ない
- スマホやパソコンなどの使用による姿勢の乱れ
- 血行不良による老廃物の蓄積
さらに、日常のちょっとしたクセが重なり、頬まわりの筋肉をさぼらせてしまうのです。少しだけ意識を変えるだけでも、たるみをゆるやかに軽減できるかもしれません。
加齢による筋力低下
人間の身体は年を重ねるごとに筋力が低下しやすく、顔も例外ではありません。特にほほの筋肉は、日常の中で意識的に鍛えようとしないと衰えやすい部分です。
使わない筋肉は自然とやせ細るため、ほほのボリュームが少なくなるうえに支えが弱くなり、下へと落ちていきがちです。
誰もが年を取ることによる少しの変化は避けられませんが、まったく対策をしないのと、こまめにエクササイズを取り入れるのとでは、数年先の顔立ちに大きな差が出てきます。
生活習慣とむくみ
意外と盲点になりがちなのが、毎日の生活習慣です。睡眠不足や水分不足、塩分の過剰摂取によるむくみなどが積み重なり、ほほの下垂が進むケースもあります。
とくにデスクワークが多い方や、長時間同じ姿勢で過ごすことが多い方は血行が滞りやすいため、老廃物がスムーズに排出されにくくなる可能性があります。
顔がむくんだまま放置するとたるんだ印象を助長しやすいので、適度に身体を動かしたり、マッサージでリンパを流してあげたりすることも大切です。
ほほのたるみを招きやすい生活パターン
生活パターン | ほほのたるみへの影響 |
---|---|
睡眠時間の短さ | 成長ホルモンの分泌が不足し、肌の修復が遅れる可能性がある |
スマホの長時間使用 | 前かがみ姿勢でほほの筋肉を使わず、血行不良になりやすい |
水分・塩分の摂り方の偏り | むくみやすくなり、皮膚や筋肉が弛む印象を受けやすい |
運動不足 | 全身の血行が悪くなり、顔の筋肉も衰えが進みやすい |
フェイスリフト手術という選択肢
「筋トレやマッサージだけでは追いつかないかも」と感じる場合、外科的なアプローチも視野に入れると安心です。
フェイスリフト手術は、加齢や重力で下がってしまった皮膚や筋肉を引き上げる方法で、頬のラインをスッキリさせたい方に向いています。
もちろん手術だけが正解ではありませんが、筋トレやマッサージで土台を整えながら、さらに強力にリフト効果を狙いたいときには検討する価値があるでしょう。手術については後ほど詳しくお話しします。
ほほにある筋肉の基礎を知る
筋トレと聞くと腕や脚を思い浮かべやすいですが、顔にも数多くの筋肉が存在します。ほほのたるみにアプローチしたいなら、まずはほほ周辺の筋肉がどのような役割を持っているかを把握することが大切です。
ここでは表情筋の働きや、ほほを支えている主要な筋肉などを詳しく見ていきます。今の自分の表情のクセや姿勢を見直すきっかけにしていただければ幸いです。
表情筋の役割
表情筋は言葉通り、顔の表情を形作るために使われる筋肉です。笑ったり怒ったり、感情を表現するときには、何種類もの表情筋が連動して動いています。
日常的に豊かな表情をする方は、思いのほかこれらの筋肉を活発に使っているかもしれません。しかし、無意識で表情が少ない方や、仕事柄あまり顔を動かさない方は、表情筋を大きく使い切れないことがあります。
その結果、筋肉が衰えて頬が垂れ下がる方向に変化しやすくなります。
頬骨筋の位置と働き
頬骨筋と呼ばれる筋肉は、ちょうど頬骨のあたりにあり、顔の立体感を支えるうえで重要です。しっかりと鍛えられていると、頬がキュッと上向きになり、若々しい印象を作りやすくなります。
笑顔を作るときにも頬骨筋が関与しますが、普段口角をあまり上げない人はここの働きが弱まりがちです。日ごろから少し意識的に口角を上げる習慣を持つだけでも、頬骨筋を刺激できます。
普段あまり使わない筋肉
顔にはたくさんの細かい筋肉があるものの、日常的にフル稼働しているわけではありません。たとえば、ゆがんだ姿勢や不均等な噛み方が続くと、一方の筋肉ばかりが使われて、反対側の筋肉がさぼることもあります。
こうした左右差がある状態で放置すると、たるみやすい側とそうでない側のギャップが生まれる可能性が高まります。
鏡を見て、左右のほほの高さや輪郭をチェックしながら、筋肉をまんべんなく使う意識を持ってください。
表情筋の主な種類と作用
筋肉名 | 働き | 使いやすいシーン |
---|---|---|
前頭筋 | おでこを動かす | 目を見開く、眉を上げるとき |
皺眉筋 | 眉間にしわを寄せる | 怒った表情をするとき |
眼輪筋 | 目の開閉やまばたきに関与 | 笑ったり、目を強く閉じるとき |
大頬骨筋 | 口角を引き上げ、頬を持ち上げる | 笑顔を作るとき |
小頬骨筋 | 上唇を持ち上げる | 驚いた表情など |
口輪筋 | 口をすぼめたり、口元を閉じたりする | 口笛を吹く、話す動作 |
鍛えるメリット
ほほ周辺の筋肉を鍛えると、皮膚だけを引っ張るよりも自然なハリを取り戻しやすくなります。
リフトアップの効果に加え、血行促進が期待できるため、肌のトーンが明るくなるかもしれません。さらに、口角が上がりやすくなると笑顔が増えて、気分も前向きになるケースが多いです。
美容面とメンタル面の両方によい影響が出る可能性があるので、楽しみながら継続すると嬉しい変化を味わえるかもしれません。
ほほのたるみに効果的な筋トレのポイント
ただ筋トレをすればいいというわけではなく、顔の筋肉は繊細なので、正しい姿勢や呼吸などにも気を配る必要があります。疲れた顔で闇雲に頬を動かしても、十分に効果を得られない可能性があります。
ここでは、ほほにしっかりアプローチする筋トレをするうえで心がけたいポイントを解説していきます。ちょっとした姿勢や呼吸のコツを知るだけでも、効果がぐっと上がるかもしれません。
意識したい正しい姿勢
全身の筋トレでも言われることですが、姿勢が乱れるとターゲットとする筋肉を十分に使えないことがあります。顔の筋トレの場合は、背筋を伸ばしてあごを引きすぎない程度に軽く引くと、ほほの筋肉を動かしやすくなります。
猫背の状態で口元だけ動かしていると、頬骨まわりの筋肉に負担をかけず、結果が出にくくなるので気をつけましょう。
日常のちょっとしたシーンでも、「あ、背中が丸くなってるかも」と思い出したらスッと背筋を伸ばすだけでも違います。
呼吸法とほほの筋肉の関係
筋トレのときには、息を止めずにゆったりと呼吸しながら行うのがコツです。呼吸が浅いと顔全体がこわばり、思うように筋肉を動かせないことがあります。
深く息を吸って吐くタイミングで頬を引き上げるなど、リズムを合わせることで効果を実感しやすくなります。呼吸と連動させることで、リラックスして筋肉に集中できるのも嬉しいポイントです。
呼吸を意識した筋トレの例
筋トレ動作 | 吸うタイミング | 吐くタイミング |
---|---|---|
口を大きく開いて閉じる | 口を開き始めるときに吸う | 口を閉じながら吐ききる |
ほほを膨らませる | ほほを膨らませる前に深く吸う | ほほをしぼませるときに吐く |
上を向いて舌を出す | 上を向く直前に吸う | 舌をゆっくり出しながら吐く |
食事や噛み方がもたらす影響
食事のときにしっかり噛んでいますか? 柔らかいものばかり食べて噛む力が弱まると、頬を支える筋肉が衰えやすくなります。
左右の歯で同じように噛むことも大切です。片側だけで噛んでいると、ほほの筋肉も片側だけを集中的に使うことになり、顔の左右バランスが崩れる原因になります。
また、姿勢が悪いまま食べていると顎の動きもかたまりやすいため、食事のときはきちんと背筋を伸ばして食べることを意識しましょう。
運動習慣との合わせ技
顔の筋肉だけを鍛えるのもよいですが、全身運動や有酸素運動を取り入れるとさらに相乗効果が期待できます。身体を動かすことで血行が促進され、顔の皮膚や筋肉にも十分な酸素と栄養が届きやすくなります。
ウォーキングや軽いジョギング、ヨガなど、自分が続けやすい運動をプラスすると、ほほのたるみを遠ざける助けになりそうです。
リフトアップを目指すマッサージの基本
ほほの筋トレだけでなく、マッサージも取り入れることでより効率的にリフト感を得ることができます。ただし、強引に皮膚を引っ張るマッサージは逆効果を招きかねません。
リンパや血行を促進するやり方を意識すれば、むくみ解消にもつながり、頬のラインがすっきり見えやすくなるでしょう。ここではマッサージを行う際の基本をお伝えします。
血行とリンパの流れを促す
リンパや血液の流れが滞ると、顔に余分な水分や老廃物がたまり、たるんだ印象を与えることがあります。そこで、やさしく下から上へ、内側から外側へ向かってさするようにマッサージしてみてください。
ほほを上に引き上げるイメージでなでてあげると、リフトアップ効果を感じやすくなります。特にこめかみや耳の後ろのリンパ節へ向かう流れを意識してみましょう。
顔のリンパの主な流れ
部位 | リンパの流れる方向 | マッサージのポイント |
---|---|---|
額~眉付近 | こめかみ方面 | 眉からこめかみにかけて軽く押し流す |
目の周り | こめかみ・耳の前付近 | 目尻からこめかみへかけてやさしく指を滑らせる |
ほほ全体 | 耳の前~耳の後ろ | 下から上へ、内から外へ流す |
顎~フェイスライン | 耳下腺あたり~鎖骨付近 | 顎の下から耳の下まで、そこから鎖骨まで流す |
マッサージクリームの選び方
顔に直接指を当ててマッサージをすると摩擦が起きて肌に負担がかかるので、クリームやオイルを使うのがおすすめです。
使用するクリームは、保湿効果が高く、肌をこすっても摩擦を感じにくいタイプがよいでしょう。自分の肌質に合うテクスチャを選ぶと、毎日のルーティンに取り入れやすくなります。
ベタつきが苦手な方はジェルタイプも候補になります。
使用するタイミング
お風呂上がりや洗顔後など、肌が清潔な状態のときに行うと効果的です。肌が乾いたままだと滑りにくく、摩擦で肌トラブルを起こす可能性があります。
入浴後は血行がよくなっているため、少しのマッサージでも顔がポカポカと温まり、老廃物の排出を促しやすいです。夜のスキンケアと合わせて取り入れられると、忙しい日でも習慣化しやすいでしょう。
思わぬトラブルを防ぐ注意点
強い力でこするのは禁物です。いきなり力を入れてグイグイ引っ張ると皮膚が伸びるだけでなく、シワや肌荒れにつながることがあります。
やさしく撫でるように行いながら、筋肉やリンパを意識して流していくのが大切です。
また、マッサージオイルやクリームが合わないと肌が赤くなったりかゆみが出たりするので、肌に合うかパッチテストをすると安心です。
自宅でできる簡単筋トレとリフトアップマッサージの実践例
ほほのたるみを引き上げるには、日々の習慣がものを言います。そこで、外出しなくても自分の家で行いやすい筋トレとマッサージをいくつかご紹介します。
難しい動きは少なく、ちょっとしたスキマ時間でも取り組みやすいものばかりなので、やりやすいものから試してみてください。
ほほの筋肉を集中的に動かす方法
まずおすすめしたいのは、頬を意識的に動かすエクササイズです。口を「お」の形に大きく開き、そこから「い」の形に移行するだけでもほほの筋肉を使います。
慣れてきたら口を閉じた状態で頬を膨らませたり、左右に空気を移動させたりすると、内側からほほを刺激できます。最初は鏡を見ながらやると、筋肉の動きがわかりやすくなって楽しいですよ。
自宅で行う簡単なほほ筋トレの流れ
動作 | 回数 | ポイント |
---|---|---|
「お→い」口の形チェンジ | 10~15回 | 口を大きく動かし、頬をしっかり引き上げる |
頬を膨らませる | 10秒キープ×3回 | ふくらませた状態でキープし、表情筋を意識 |
上を向いて舌出し | 5秒キープ×5回 | 首の前面とほほの筋肉を同時に刺激し、血流を高めやすくする |
指で引き上げるマッサージ
筋トレの後や洗顔後に、クリームを塗ってから行ってみてください。両手の人差し指と中指を使い、口角の横あたりからこめかみに向かってゆっくり引き上げていきます。
ぐいぐい力を入れるのではなく、やわらかくなでる感じをイメージすると肌にも優しいです。ほほ骨の下を通るようになでると、リンパを刺激してむくみを軽減しやすくなります。
筋トレとマッサージを同時に取り入れるコツ
筋トレは血行促進や筋肉の活性を狙い、マッサージはむくみ改善やリラックス効果を狙います。このふたつを同時に取り入れるなら、まず筋トレで筋肉を温めた後、マッサージで流す流れがスムーズです。
筋トレによって顔がほどよく温まった状態でマッサージをすると、クリームが肌になじみやすく、リンパの流れも高まりやすくなります。
朝は短時間の筋トレ、夜は少し丁寧にマッサージといったように、生活リズムに合わせてメリハリをつけてみるのもよいでしょう。
筋トレとマッサージを両立しやすいタイミング
タイミング | 内容 | メリット |
---|---|---|
朝の身支度前 | 軽い表情筋トレ | 血流UPで目覚めを助け、メイクのりもよくなる |
昼休みの空き時間 | 口周りのエクササイズ | デスクワークによる滞りをリセット |
夜のスキンケア時 | マッサージ+アフターケア | 一日の疲れを癒やしつつ、むくみを流して就寝 |
継続を後押しするアイテム
自宅で取り組む筋トレやマッサージは、習慣化が鍵になります。お気に入りの香りのアロマや心地よい音楽などを利用すると、エクササイズタイムが楽しみになるでしょう。
スマホのリマインダー機能を使って「ほほエクササイズの時間だよ」と通知を設定するのも一案です。ちょっとした工夫で継続のハードルが下がると、気がつけばたるみに変化が生まれているかもしれません。
- 朝の洗顔後、鏡を見ながら1分間だけほほ筋トレをする
- 夜の入浴後にお気に入りの音楽をかけながらマッサージをする
- メイクを落とす前に、口角を上げて鏡に向かって微笑んでみる
効果を持続させるためのライフスタイル
いくら頬の筋肉を鍛えても、不規則な生活をしていればリフト感を保ちにくくなります。睡眠や食事の内容、スキンケアなど、外側と内側からのアプローチをバランスよく取り入れることが重要です。
ここでは、ほほの筋トレとマッサージの効果を長続きさせるうえで意識したい日常習慣をまとめます。
睡眠の質を高める
夜ふかしや寝不足が続くと成長ホルモンの分泌が妨げられ、肌の調子を落としやすくなります。睡眠は細胞の修復が行われる大切な時間です。
寝る前にスマホを長時間見ていると寝つきが悪くなる人も多いので、寝室の照明を暗めにしてリラックス空間を作るなど、自分なりの工夫をしてみてください。
リフトアップをめざすうえで、実は睡眠が大きな味方になってくれます。
睡眠時間と肌・筋肉の状態に関する目安
睡眠時間の平均 | 肌・筋肉への影響 | おすすめのケア |
---|---|---|
5時間以下 | くすみやすく、筋力回復が遅れやすい | 昼寝などで補う、夜は照明を抑えて早めに就寝 |
6~7時間 | 比較的安定しているがやや疲れが残る | 就寝前のストレッチやアロマで安眠を誘導 |
8時間以上 | 肌の調子も良く、筋肉も回復しやすい | 質を下げないようブルーライトを控える |
食事に含めたい栄養素
肌や筋肉の材料となるタンパク質を十分に摂取することは重要です。鶏肉や大豆製品、魚介類など、良質なタンパク質源をバランスよく取りましょう。
さらにビタミンCやビタミンEなど、抗酸化作用をもつ栄養素も顔の弾力づくりをサポートします。野菜や果物をしっかり食べ、水分補給もこまめに行うと、むくみや代謝の低下を防げます。
顔のリフト感をアップさせるケア
筋トレとマッサージに加えて、美容液やパックなどで肌表面のうるおいを保つと、頬がピンと張った印象をキープしやすくなります。
乾燥が続くと小ジワが増えてたるみ感も強まることがあるので、保湿ケアは抜かりなく行いたいところです。
顔だけでなく首元やデコルテもケアすると、血行がさらに促進されるかもしれません。鏡を見るたびに「今日は肌が元気だな」と思えると、一日が少し明るい気分になりますよね。
運動だけじゃない、メンタル面の影響
意外と見落としがちなのがメンタルの状態です。ストレスが溜まると体がこわばり、血流やホルモンバランスに影響が出やすくなります。
笑顔が減ると頬の筋肉を使う機会も減り、たるみが進みやすいという負のループに陥る可能性があります。
気持ちが落ち込んだら、軽く外を散歩したり、趣味に没頭したりして気分転換してみてください。運動とメンタルは互いに連鎖しやすいので、どちらもおろそかにしないのが大切です。
- 仕事で疲れた日は長時間スマホを見続けず、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かる
- 好きな音楽を聴いて、気持ちをポジティブに切り替える
- どんな小さなことでも「ありがとう」と言葉にする習慣をつける
こうしたちょっとした心がけで、表情もやわらかくなるかもしれません。
当クリニックのフェイスリフト施術
ここまでほほのたるみに効果的な筋トレとリフトアップを狙うマッサージの方法を紹介してきましたが、より効果的な結果を求める方や、加齢によって深刻なたるみが進行している場合にはフェイスリフト手術を考えるのも一つの手段です。
施術を検討するタイミング
筋トレやマッサージは大切ですが、どうしても限界があります。頬が顕著に下がり、マリオネットラインやフェイスラインの崩れが顕著になってきた場合、外科的に顔をリフトする方法が効果的です。
また、同窓会や結婚式など大きなイベントを控えていて、一気に若々しい印象を手に入れたいと思う人にとっても選択肢になるでしょう。
年齢の制限はありませんが、全身状態や皮膚の状態などを総合的に判断し、最善の方法を提案しています。
手術の流れと麻酔
手術は主に頬やこめかみ部分の皮膚を切開し、たるんだ筋肉や組織を持ち上げて縫合する手順を踏みます。麻酔に関しては、患者さまの希望や施術範囲によって全身麻酔か局所麻酔を選択することが多いです。
皮膚の下にある組織(SMASと呼ばれる層)もしっかり引き上げることで、より自然な仕上がりを目指しています。
フェイスリフト手術における主な麻酔の種類
麻酔の種類 | 特徴 | 適したケース |
---|---|---|
全身麻酔 | 意識がない状態で施術を行う | 広範囲の施術を希望する場合など |
局所麻酔 | 施術部位のみを麻痺させる | 切開範囲が比較的少ない場合 |
静脈麻酔 | うとうとした状態で施術を受けられる | 恐怖心をやわらげたい、局所麻酔より広範囲の施術 |
仕上がりへのこだわり
当クリニックでは、ただ皮膚を引っ張るだけではなく、内部の筋肉や組織の位置関係にも配慮しながら引き上げるので、より自然な表情をキープしやすいです。
また、髪の生え際や耳の周辺に切開ラインが隠れるよう配慮しているため、術後の傷が目立ちにくいように工夫しています。
日常生活に早く復帰したい方に向けて、術後のケア方法も丁寧にお伝えし、ダウンタイムを軽減できるようサポートします。
カウンセリングで大切にしていること
手術を決断するには、多少なりとも不安がつきまとうと思います。当クリニックでは、患者さまの希望や悩みをしっかりと伺い、その方に合った方法を一緒に考えていきます。
切開の範囲やダウンタイム、費用面に至るまで正直にお話しし、ご納得いただけたら施術の準備を進める流れです。患者さまが「ここなら任せてみよう」と思える信頼関係を築くことを最も大切に考えています。
Q&A
ここでは、ほほのたるみをケアしたい方やフェイスリフト施術を検討している方からよく頂戴する疑問にお答えします。
- 筋トレだけで本当に効果はある?
-
筋肉を継続的に鍛えると、頬のハリが上がる可能性が十分にあります。
ただし、加齢や肌質、もともとの骨格構造などで個人差がありますので、「劇的に変化する」というよりは「徐々に改善される」という感覚が正しいかもしれません。
小さな変化が続けば大きな違いになるので、あきらめずに継続することが大切です。
- フェイスリフト施術のダウンタイムはある?
-
フェイスリフト施術の場合は、個人差はありますが1週間から2週間程度は腫れや内出血が出ることがあります。
メイクである程度隠せる場合も多いですが、仕事や大切な行事が控えている方はスケジュールに余裕を持って検討すると安心です。
当クリニックでは、術後のアフターケアやダウンタイムを乗り切るためのアドバイスも行っています。
- 傷跡が気になるけどどうすればいい?
-
切開ラインは髪の生え際や耳の裏あたりに配置するため、見た目にはほとんどわからなくなることが多いです。時間とともに薄くなり、目立ちにくくなっていきます。
ただし、治り方や傷の残り方には個人差があるので、事前にしっかりとカウンセリングで確認してください。クリニックでは内服薬や塗り薬、傷を早くきれいにするケアもご提案しています。
- どのくらいの期間で変化を実感できる?
-
筋トレであれば、早い方では数週間でほほが引き上がったように感じることがあります。一方、手術の場合は、術後の腫れが落ち着くまでの期間を含めると2~3カ月ほどで仕上がりを実感しやすいです。
いずれにせよ、確実にリフト効果を得たい方は、手術のほうが明確な変化を得やすいかもしれません。筋トレとマッサージは、手術後の維持にも役立つので、併用をおすすめしています。
参考文献
HWANG, Ui-jae, et al. Effect of a facial muscle exercise device on facial rejuvenation. Aesthetic surgery journal, 2018, 38.5: 463-476.
VAN BORSEL, John, et al. The effectiveness of facial exercises for facial rejuvenation: a systematic review. Aesthetic surgery journal, 2014, 34.1: 22-27.
DE VOS, Marie-Camille, et al. Facial exercises for facial rejuvenation: a control group study. Folia Phoniatrica et Logopaedica, 2014, 65.3: 117-122.
D’SOUZA, Raina, et al. Enhancing facial aesthetics with muscle retraining exercises-a review. Journal of Clinical and Diagnostic Research: JCDR, 2014, 8.8: ZE09.
KIVILUOMA, Leena. Vital Face: Facial Exercises and Massage for Health and Beauty. Singing Dragon, 2013.
GARCIA, Aline de Souza Massulo, et al. Manual therapy in the treatment of facial wrinkles and sagging: a quantitative-qualitative randomized clinical trial. Manual Therapy, Posturology & Rehabilitation Journal, 2020, 17: 0-0.
CABERLOTTO, Elisa, et al. Effects of a skin-massaging device on the ex-vivo expression of human dermis proteins and in-vivo facial wrinkles. PloS one, 2017, 12.3: e0172624.
NISHIMURA, H., et al. Analysis of morphological changes after facial massage by a novel approach using three‐dimensional computed tomography. Skin research and Technology, 2017, 23.3: 369-375.
OKUDA, Itsuko, et al. Objective analysis of the effectiveness of facial massage using breakthrough computed tomographic technology: A preliminary pilot study. Skin Research and Technology, 2022, 28.3: 472-479.