腰回りの脂肪吸引|気になる浮き輪肉をすっきり落とす方法

「気がついたら腰回りにお肉が…」「ダイエットしても浮き輪肉だけが落ちない」そんなお悩みはありませんか。腰回りの脂肪は、一度ついてしまうと落としにくい部位の一つです。

この記事では、なぜ腰回りに脂肪がつきやすいのか、そして効果的な解消法として注目される脂肪吸引について、施術内容からダウンタイム、費用、クリニック選びのポイントまで詳しく解説します。

この記事を書いた人

アリエルバストクリニック 院長 石塚 紀行

石塚 紀行
ARIEL .BUST.CLINIC 院長
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資格・所属

  • 日本形成外科学会専門医
  • コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
  • VASER Lipo認定医
  • Juvederm Vista 認定医
  • 乳房再建用エキスパンダー/インプラント実施医師
  • 日本形成外科学会所属
  • 日本美容外科学会(JSAPS)所属

【略歴】
脂肪吸引、豊胸を専門としている形成外科専門医。獨協医科大学医学部卒業後、獨協医科大学病院形成外科・美容外科入局。足利赤十字病院形成外科、獨協医科大学埼玉医療センター 形成外科学内助教、THE CLINIC大阪院・名古屋院の副院長を経て2024年、名古屋にARIEL .BUST.CLINICを開院。

ARIEL .BUST.CLINICは、脂肪吸引を得意とする名古屋のクリニックです。それぞれの体型や悩みに応じた専門性を活かしたご提案をしており、傷跡や傷のケアに形成外科専門医としての知識と技術を評価いただき、全国から患者様にお越しいただいています。

ボディメイクは決して焦る必要のないものです。このサイトでは脂肪吸引に関連する多くの記事を書いていますので、すぐに施術を決めることはせず、まずはぜひ患者様自身で知識をつけた上でご希望のクリニックへ相談されるようにしてください。

目次

なぜ腰回りに「浮き輪肉」がつきやすいのか

多くの方が悩む腰回りの「浮き輪肉」。なぜこの部分は特に脂肪が蓄積しやすいのでしょうか。

浮き輪肉の正体とは

一般的に「浮き輪肉」と呼ばれるのは、腰部から脇腹、下腹部にかけてリング状についた皮下脂肪のことです。

この脂肪は見た目の問題だけでなく、体のラインを大きく崩す原因にもなります。

特に女性はホルモンの影響で皮下脂肪がつきやすく、男性もお腹周りに内臓脂肪と共に皮下脂肪がつきやすい傾向があります。

加齢と基礎代謝の低下

年齢を重ねるとともに、私たちの体は基礎代謝が低下する傾向にあります。

基礎代謝とは、生命維持に必要な最小限のエネルギー消費のことです。この基礎代謝が低下すると、若い頃と同じような食生活や運動量でも、消費しきれないエネルギーが脂肪として蓄積されやすくなります。

特に腰回りは意識して動かす機会が少ないため、脂肪がつきやすい部位と言えます。

基礎代謝量と年齢の関係(目安)

年齢層男性(kcal/日)女性(kcal/日)
30~49歳約1,530約1,160
50~69歳約1,400約1,110
70歳以上約1,290約1,020

※厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」より参照体重における推定値

姿勢の悪さが招く影響

長時間のデスクワークやスマートフォンの使用などで、猫背や反り腰といった悪い姿勢が習慣化している方も多いのではないでしょうか。

悪い姿勢は骨盤の歪みを引き起こし、腰回りの血行不良やリンパの流れの滞りを招きます。これにより、老廃物や余分な水分が溜まりやすくなり、脂肪も蓄積しやすくなるのです。

また、腹筋や背筋などの体幹の筋肉が正しく使われず衰えることも腰回りに脂肪がつく一因となります。

食生活の乱れと運動不足

高カロリー・高脂質な食事、糖質の過剰摂取、不規則な食事時間といった食生活の乱れは、当然ながら脂肪蓄積の大きな原因です。

特に消費エネルギーを上回るカロリー摂取が続けば、余ったエネルギーは脂肪として体に蓄えられます。

これに加えて、日常的な運動不足が重なると、筋肉量が減少し、さらに基礎代謝が低下するという悪循環に陥りやすくなります。

腰回りは意識して動かさないと筋肉が使われにくい部位であるため、特に運動不足の影響を受けやすいのです。

自分でできる腰回りダイエットの限界

腰回りの脂肪を落とそうと、食事制限やエクササイズに励んでいる方もいるでしょう。しかし、自己流のダイエットではなかなか効果が出にくいのも事実です。

食事制限だけでは落ちにくい

体重を減らすために食事制限を行うことは基本ですが、特定の部位の脂肪だけを選んで落とすことは非常に困難です。

食事制限で体重が減っても、必ずしも腰回りの脂肪から優先的に落ちるとは限りません。むしろ、バストなど落としたくない部分のボリュームが減ってしまったり、栄養不足で体調を崩したりする可能性もあります。

健康的な食事は重要ですが、それだけで理想のボディラインを作るのは難しいのです。

筋トレの効果と難しさ

腹筋や背筋を鍛えるトレーニングは、腰回りの引き締めや基礎代謝の向上に繋がります。

しかし、効果を実感するまでには長期間継続する必要があり、正しいフォームで行わないと効果が出にくいばかりか、腰を痛める原因にもなりかねません。

また、筋肉の上に脂肪が乗っている状態では、いくら筋肉をつけても脂肪そのものが減るわけではないため、見た目の変化を感じにくいこともあります。

腰回りの引き締めに期待できる運動

運動の種類期待できる効果注意点
プランク体幹強化、腹横筋の引き締め正しいフォームの維持
ツイストクランチ腹斜筋の強化、くびれ作り腰を反らさない
有酸素運動(ウォーキング等)全体的な脂肪燃焼20分以上の継続が推奨

エステやマッサージの効果は一時的か

エステティックサロンやマッサージ店では、腰回りのリンパドレナージュや揉み出しなどの施術が行われることがあります。

これらの施術はむくみの改善や一時的な引き締め効果を感じられる場合がありますが、脂肪細胞そのものを減らすわけではありません。

そのため、効果を持続させるには定期的な施術が必要となり、根本的な解決には至りにくいのが現状です。

リラクゼーション効果は期待できますが、脂肪を減らすという点では限界があります。

セルフケアで挫折しやすい理由

自己流のダイエットは効果がすぐには現れにくいため、モチベーションを維持するのが難しいという側面があります。また、情報が溢れている現代では、どの情報が自分に合っているのか判断することも容易ではありません。

間違った方法を続けてしまったり、思うような結果が出ずに途中で諦めてしまったりするケースは少なくありません。専門的な知識やサポートがない中でのセルフケアは、精神的な負担も大きいと言えるでしょう。

脂肪吸引が選ばれる理由とは

自己流のダイエットではなかなか解消できない腰回りの脂肪に対して、美容医療の分野では脂肪吸引という選択肢があります。なぜ多くの方が脂肪吸引を選ぶのでしょうか。その主な理由を見ていきましょう。

短期間で確実な効果を期待できる

脂肪吸引の最大のメリットは、物理的に脂肪細胞を取り除くため、短期間で確実なサイズダウン効果を期待できる点です。食事制限や運動のように長期間の努力を必要とせず、施術によって気になる部位の脂肪を直接的に減らすことができます。

もちろんダウンタイムはありますが、それを乗り越えれば比較的早く理想のボディラインに近づける可能性があります。

部分痩せを実現する

ダイエットをしても、痩せたい部分だけを選んで細くすることは難しいものです。しかし、脂肪吸引は、医師がデザインした通りに特定の部位の脂肪だけをターゲットにして吸引することができます。

そのため、「お腹は気になるけれど、バストは落としたくない」といった希望にも応えやすく、全身のバランスを考慮しながら理想のボディラインを形成することが可能です。

腰回りのような、特に脂肪が落ちにくいとされる部位にも効果的です。

  • ウエストのくびれ形成
  • 背中から腰にかけてのライン調整
  • 下腹部のぽっこり解消

リバウンドしにくい身体へ

私たちの体にある脂肪細胞の数は、成人期以降はほとんど変わらないと言われています。通常のダイエットでは脂肪細胞の「大きさ」を小さくしますが、脂肪吸引では脂肪細胞の「数」そのものを減らします。

そのため、施術後に体重が多少増減しても吸引した部位は脂肪がつきにくく、リバウンドしにくい状態を維持しやすいという特徴があります。

ただし、暴飲暴食を続ければ残った脂肪細胞が大きくなる可能性はあるため、術後の生活習慣も大切です。

長年のコンプレックスからの解放

「何をやっても腰回りの肉だけが落ちない」「好きな洋服が着られない」といった悩みは、精神的なストレスにも繋がります。

脂肪吸引によって長年のコンプレックスだった浮き輪肉が解消されることで、自信を取り戻し、ファッションを楽しんだり、積極的に人と会ったりと、より前向きな気持ちで毎日を過ごせるようになる方が多くいらっしゃいます。

見た目の変化だけでなく、心の変化も期待できるのが脂肪吸引の魅力の一つです。

腰回りの脂肪吸引 具体的な施術内容

腰回りの脂肪吸引を検討するにあたり、どのような流れで施術が行われるのか、どんな方法があるのか気になるところでしょう。ここでは、具体的な施術内容について解説します。

カウンセリングの重要性

脂肪吸引を受ける上で、医師とのカウンセリングは非常に重要です。

患者様の希望するボディライン、現在の脂肪のつき方、皮膚の状態、健康状態などを詳細に確認し、最適な施術方法や吸引量、期待できる効果、そしてリスクについて丁寧に説明を受けます。

不安な点や疑問点は遠慮なく質問し、納得いくまで話し合うことが満足のいく結果を得るための第一歩です。

カウンセリングで確認すべき主な項目

確認項目内容例質問例
施術方法使用する機器、手技の特徴「私の希望にはどの方法が合っていますか?」
デザイン吸引範囲、仕上がりのイメージ「どのようなラインになりますか?」
リスク・副作用可能性のある合併症、ダウンタイム「術後の痛みや腫れはどの程度ですか?」

施術方法の種類と特徴

脂肪吸引にはいくつかの方法があり、それぞれ特徴が異なります。

クリニックによって導入している機器や得意とする術式が違うため、カウンセリングで詳しく説明を聞きましょう。

主な脂肪吸引の術式比較

術式特徴ダウンタイム目安
ベイザー脂肪吸引特殊な超音波で脂肪を遊離させ吸引、皮膚の引き締め効果も期待できます。比較的短め
シリンジ法医師の手作業で注射器を使い丁寧に吸引、繊細なデザインが可能です。やや長めになることも
ボディジェット水の力で脂肪を分離し吸引、身体への負担が少ないと言われています。比較的短め

これらの他にも、クリニック独自の工夫や組み合わせた術式がある場合もあります。

施術の流れと所要時間

一般的な施術の流れは以下のようになります。

  1. マーキング:医師が吸引する部位や量を正確にデザインし、皮膚に印をつけます。
  2. 麻酔:施術範囲や方法に応じて、局所麻酔、硬膜外麻酔、静脈麻酔、全身麻酔などが選択されます。
  3. カニューレ挿入・脂肪吸引:数ミリ程度の小さな切開部からカニューレ(細い吸引管)を挿入し、脂肪を吸引します。
  4. 縫合・圧迫:切開部を縫合(または医療用テープで固定)し、圧迫着を装着して終了です。

施術時間は、吸引する範囲や量によって異なりますが、腰回りの場合は一般的に1時間半~3時間程度が目安です。

日帰りで施術可能な場合が多いですが、状態によっては入院を勧めることもあります。

麻酔方法について

脂肪吸引の施術中は、痛みをコントロールするために麻酔を使用します。麻酔の種類は、施術範囲、吸引量、患者様の希望や体質などを考慮して医師が判断します。

  • 局所麻酔:意識は保たれたまま、施術部位の痛みだけを取り除きます。
  • 硬膜外麻酔:背中から細いチューブを挿入し、下半身の痛みを感じにくくします。
  • 静脈麻酔:点滴で麻酔薬を投与し、眠っている間に施術が終わります。
  • 全身麻酔:完全に意識がなくなり、人工呼吸器で呼吸を管理します。広範囲の吸引や長時間の施術で選択されることがあります。

麻酔科医が在籍しているクリニックでは、より安全性の高い麻酔管理が期待できます。

【独自コンテンツ】「理想のくびれ」だけではない 腰回り脂肪吸引の隠れたメリット

腰回りの脂肪吸引と聞くと、多くの方は「くびれを作りたい」「細くなりたい」といった外見の変化を期待するでしょう。

もちろんそれは大きな目的ですが、実はそれ以外にも、あなたの生活や心にポジティブな影響を与える「隠れたメリット」があります。

見た目だけじゃない 体のラインが整うことの重要性

腰回りのラインがすっきりすると、全身のシルエットが大きく変わります。これは単に「痩せた」という印象だけでなく、「均整の取れた美しい体」という印象を与えます。

体の中心である腰回りが整うことで、バストやヒップのラインもより魅力的に見え全体のバランスが向上します。

このバランスの良さは自信に繋がり、立ち振る舞いや姿勢にも良い影響を与えることがあります。

体のラインが整うことによる心理的変化

変化の種類具体例
自己肯定感の向上鏡を見るのが楽しくなる、自分の体に前向きになれる。
精神的な安定長年のコンプレックスから解放され、心が軽くなる。
対人関係の積極性自信がつくことで、人との交流をより楽しめるようになる。

洋服選びの楽しさが広がる

「この服、素敵だけど腰回りがパツパツで着られない…」「ウエストラインを隠す服ばかり選んでしまう…」そんな経験はありませんか。

腰回りの脂肪がすっきりすることで、これまで諦めていたデザインの洋服や、体のラインが出るファッションにも挑戦できるようになります。

タイトなスカート、ウエストマークのあるワンピース、ローライズのジーンズなど、選べる洋服の幅が格段に広がり、毎日のコーディネートが楽しくなるでしょう。

これは、日常生活における大きな喜びの一つと言えます。

周囲からの印象の変化

自分自身が感じる変化だけでなく、周囲からの印象も変わることがあります。すっきりとしたウエストラインは、健康的で若々しい印象を与えます。

また、自信に満ちた表情や立ち振る舞いは、周囲の人々にも好印象を与えるでしょう。

「なんだかスッキリしたね」「スタイルが良くなったね」といった言葉をかけられることで、さらに自己肯定感が高まることも。

ただし、他人の評価を気にしすぎる必要はありません。あくまで自分自身が満足し、心地よく過ごせることが最も大切です。

健康意識の高まりへのきっかけ

脂肪吸引をきっかけに、自身の体や健康に対する意識が高まる方も少なくありません。

せっかく手に入れた美しいボディラインを維持したいという思いから、食生活を見直したり、適度な運動を始めたりと、より健康的な生活習慣を心がけるようになることがあります。

脂肪吸引はゴールではなく、より健康的で充実した生活を送るためのスタートラインにもなり得るのです。

この意識の変化は、長期的な健康維持にも繋がる重要なポイントです。

脂肪吸引後のダウンタイムと過ごし方

脂肪吸引は効果的な施術ですが、術後には必ずダウンタイムと呼ばれる回復期間が必要です。

ダウンタイムの症状や期間、過ごし方について正しく理解しておくことで、不安を軽減しスムーズな回復を目指すことができます。

ダウンタイムの主な症状

施術後には、以下のような症状が現れることが一般的です。これらの症状は個人差があり、吸引量や範囲によっても異なります。

ダウンタイム中の主な症状と期間の目安

症状主な期間対処法例
腫れ・むくみピークは術後数日~1週間、徐々に軽減し1ヶ月程度で落ち着くことが多い圧迫固定、患部を心臓より高く保つ、水分摂取、塩分を控える
内出血術後数日で現れ、1~2週間程度で黄色っぽくなりながら徐々に吸収される時間経過と共に自然に軽快。初期は冷やし、その後は温めることも
痛み術後数日~1週間程度。筋肉痛のような痛みが主処方された痛み止めを服用、無理のない範囲で動く
拘縮(こうしゅく)術後2週間~1ヶ月頃から現れ、皮膚が硬くなったり凸凹したりする。3~6ヶ月かけて徐々に改善マッサージやストレッチ、温めることが推奨される場合も

圧迫固定の必要性と期間

施術後は、腫れや内出血を抑え、皮膚のたるみを防ぎ、仕上がりをきれいにするために、専用の圧迫着(ガードルやコルセットなど)を着用します。

圧迫固定はダウンタイム中の非常に重要なケアの一つです。着用期間はクリニックや医師の方針、施術範囲によって異なりますが、一般的には術後1ヶ月~3ヶ月程度、特に最初の1週間~1ヶ月は24時間着用を指示されることが多いです。

暑い時期などは大変に感じるかもしれませんが、指示通りにしっかりと行うことが大切です。

仕事や日常生活への復帰時期

仕事や日常生活への復帰時期は、施術範囲、吸引量、仕事内容、そして個人の回復力によって大きく異なります。

デスクワークであれば、術後2~3日程度で復帰可能な場合もありますが、体を動かす仕事の場合は1週間以上の休みが必要になる場合もあります。

家事などの日常生活も、術後数日は無理をせず、徐々に慣らしていくようにしましょう。シャワーは翌日~数日後から可能になることが多いですが、湯船での入浴は抜糸後など、医師の指示に従ってください。

ダウンタイムを快適に過ごすための工夫

ダウンタイム中は、痛みや腫れ、動きにくさなどで不快感を感じることもあります。少しでも快適に過ごすためには、以下のような工夫が役立ちます。

  • 安静にしすぎず、無理のない範囲で体を動かす(血行促進、むくみ軽減)
  • 栄養バランスの取れた食事を心がける(タンパク質やビタミンCなど、回復を助ける栄養素を摂取)
  • 十分な睡眠をとる
  • 圧迫着は、医師の指示に従い正しく着用する(きつすぎる場合は相談)
  • 不安なことや異常を感じたら、すぐにクリニックに相談する

脂肪吸引の費用相場とクリニック選びのポイント

腰回りの脂肪吸引を考える際、費用は重要な検討材料の一つです。また、満足のいく結果を得るためには、信頼できるクリニックを選ぶことが何よりも大切です。

ここでは、費用相場とクリニック選びのポイントについて解説します。

腰回り脂肪吸引の費用内訳

脂肪吸引の費用は、吸引する範囲(ウエスト全体、脇腹のみなど)、吸引量、使用する機器や術式、麻酔の種類などによって大きく変動します。

一般的に、ホームページなどに記載されている料金は一部の範囲のみであったり、麻酔代や圧迫着代などが別途必要になったりする場合があります。

カウンセリングの際には、総額でいくらかかるのか、追加費用の有無などをしっかりと確認することが重要です。

脂肪吸引の一般的な費用項目

項目内容
施術料(吸引料)脂肪を吸引する技術料。範囲や量で変動します。
麻酔料使用する麻酔の種類(局所麻酔、静脈麻酔など)によって異なります。
検査料術前の血液検査や心電図検査などの費用です。
薬代・消耗品費術後の痛み止め、抗生剤、消毒薬、圧迫着などの費用です。
術後検診料術後の経過観察のための診察費用。無料の場合もあれば、別途必要な場合もあります。

腰回りの脂肪吸引の費用相場としてはおおよそ30万円~80万円程度が一般的ですが、これはあくまで目安であり、クリニックや施術内容によって大きく異なります。

保険適用の可否

脂肪吸引は美容目的の施術とみなされるため、原則として健康保険の適用外となり、全額自己負担となります。

例外的に眼瞼下垂の手術など一部の美容医療では、機能改善が目的と判断されれば保険適用となるケースもありますが、脂肪吸引に関しては美容目的が主であるため、保険適用は難しいと考えておきましょう。

信頼できるクリニックを見極めるには

脂肪吸引は外科手術であり、医師の技術や経験が結果を大きく左右します。そのため、クリニック選びは慎重に行う必要があります。

以下の点を参考に、信頼できるクリニックを見極めましょう。

クリニック選びで確認したいこと

確認ポイント具体的な内容
医師の実績・症例数腰回りの脂肪吸引経験が豊富か、症例写真などを確認しましょう。
カウンセリングの丁寧さ希望や不安をしっかりと聞き、メリットだけでなくリスクも丁寧に説明してくれるか。
アフターフォロー体制術後のケアや検診が充実しているか、万が一のトラブル時の対応はどうか。
院内の清潔さ・設備衛生管理が徹底されているか、必要な医療設備が整っているか。
料金体系の明確さ見積もりが明瞭で、追加費用の説明があるか。

カウンセリングで確認すべきこと

実際にカウンセリングを受ける際には、疑問や不安を解消するために積極的に質問しましょう。

  • 自分に合った施術方法とその理由
  • 具体的なデザイン、吸引量、期待できる効果
  • ダウンタイムの期間や症状、過ごし方
  • 考えられるリスクや副作用、合併症とその対処法
  • 総費用と内訳、追加費用の有無
  • 術後の検診やアフターケアの内容
  • 担当医の脂肪吸引に関する経験や実績

複数のクリニックでカウンセリングを受け、比較検討することも良い方法です。医師との相性やクリニックの雰囲気も大切な判断材料になります。

脂肪吸引のリスクと副作用について理解する

脂肪吸引は効果的な美容医療ですが、外科的な手術である以上、リスクや副作用が全くないわけではありません。事前にこれらの可能性について十分に理解し、納得した上で施術を受けることが重要です。

一般的な手術に伴うリスク

脂肪吸引に限らず、外科手術には以下のような一般的なリスクが伴います。

  • 出血:術中や術後に出血が起こる可能性があります。大量の出血は稀ですが、注意が必要です。
  • 感染:手術創から細菌が侵入し、感染症を引き起こす可能性があります。抗生剤の投与などで予防しますが、衛生管理が重要です。
  • 麻酔に伴うリスク:使用する麻酔の種類によって、アレルギー反応や呼吸抑制、血圧変動などのリスクがあります。麻酔科医による管理が望ましいです。
  • 血栓症・塞栓症:長時間の手術や術後の安静により、血管内に血の塊(血栓)ができ、それが肺などに詰まる(塞栓症)リスクがあります。早期離床などで予防します。

脂肪吸引特有のリスク

脂肪吸引には、以下のような特有のリスクや副作用も考えられます。

脂肪吸引における主なリスク

リスクの種類内容
皮膚のたるみ・凹凸脂肪を吸引した後に皮膚が余ったり、吸引が均一でなかったりすると、たるみや凹凸が生じる可能性があります。吸引技術や術後の圧迫固定、マッサージなどが影響します。
左右差人間の体は元々左右非対称ですが、吸引量の違いなどにより、術後に左右差が目立つことがあります。医師の技術やデザインが重要です。
知覚鈍麻・しびれカニューレ操作により、皮膚の知覚神経が一時的にダメージを受け、しびれや感覚の鈍化が生じることがあります。多くは数ヶ月で改善しますが、稀に長引くこともあります。
色素沈着内出血や炎症の影響で、手術部位の皮膚に色素沈着が起こることがあります。通常は時間とともに薄くなりますが、体質によっては残りやすい場合もあります。
漿液腫(しょうえきしゅ)術後に体液が溜まってしまう状態です。少量であれば自然に吸収されますが、多い場合は穿刺して排出する必要があります。

副作用を最小限に抑えるために

これらのリスクや副作用を完全にゼロにすることはできませんが、最小限に抑えるためにできることはあります。

まず、経験豊富で技術力の高い医師を選ぶことが最も重要です。

また、術前のカウンセリングで自分の希望や体質を正確に伝え、医師の指示をよく理解し守ること、術後のケア(圧迫固定、マッサージ、生活習慣など)を怠らないことも大切です。

禁煙や持病のコントロールなど、患者様自身ができる準備もリスク軽減に繋がります。

万が一のトラブルへの対応

どんなに注意を払っても、予期せぬトラブルが起こる可能性は否定できません。そのため、クリニックが術後のトラブルに対してどのような対応体制をとっているかを確認しておくことが重要です。

定期的な検診はもちろん、緊急時の連絡先や対応方法、修正手術の可否や費用負担などについて事前に明確にしておくと安心です。信頼できるクリニックは、万が一の際にも誠実に対応してくれるはずです。

よくある質問

腰回りの脂肪吸引に関して、患者様からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

痛みはどの程度ありますか?

施術中は麻酔を使用するため、痛みを感じることはほとんどありません。術後は、筋肉痛のような鈍い痛みが数日~1週間程度続くことが一般的です。

痛みは処方される痛み止めで十分にコントロールできる範囲であることが多いです。痛みの感じ方には個人差がありますが、日常生活に大きな支障が出るほどの強い痛みが長期間続くことは稀です。

痛みの程度と期間のイメージ

時期痛みの種類・程度
施術直後~数日筋肉痛に似た痛み、ズキズキとした痛み。処方薬でコントロール可能です。
1週間程度痛みは徐々に軽減。動かすと少し痛む程度になることが多いです。
2週間以降ほとんど気にならない程度になる方が多いですが、軽い違和感が残ることもあります。
傷跡は目立ちますか?

脂肪吸引の際には、カニューレを挿入するために数ミリ程度の小さな切開を加えます。この切開創がなるべく目立たないように、下着で隠れる位置やシワに沿った場所などを選んで行います。

術後しばらくは赤みがありますが、時間とともに徐々に薄くなり、最終的にはほとんど目立たなくなる方が多いです。

ただし、傷の治り方には個人差があり、体質によってはケロイド状になったり、色素沈着が長引いたりする可能性もゼロではありません。術後のケアも傷跡の綺麗さに影響します。

施術後、すぐに効果を実感できますか?

施術直後は、麻酔液の影響や腫れ・むくみがあるため、すぐに細くなったと実感するのは難しいかもしれません。むしろ、一時的に施術前より太く感じることもあります。

腫れやむくみは術後1週間~1ヶ月程度で徐々に引いていき、それに伴って細さを実感できるようになります。

最終的な仕上がり、つまり完成形に近い状態になるまでには、一般的に3ヶ月~半年程度の期間がかかると言われています。拘縮(こうしゅく)という皮膚が硬くなる時期を経て、徐々に引き締まっていきます。

リバウンドはしませんか?

脂肪吸引は脂肪細胞の数そのものを減らすため、吸引した部位はリバウンドしにくいと言われています。通常のダイエットでは脂肪細胞の大きさが変わるだけなので、食事量が増えれば再び細胞が大きくなりリバウンドしやすいのです。

しかし、脂肪吸引後も暴飲暴食を続けたり、極端に運動不足になったりすると、残っている脂肪細胞が大きくなったり、吸引していない部位に脂肪がついたりする可能性はあります。

美しいボディラインを維持するためには、術後もバランスの取れた食事や適度な運動を心がけることが大切です。

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