糸リフト後に片側だけ痛い原因は?左右で異なる痛みの対処法

糸リフトを受けた後、なぜか右だけ、あるいは左だけが強く痛む——そんな左右差のある痛みに戸惑う方は少なくありません。片側だけに痛みが偏る背景には、顔の骨格や脂肪量の左右差、糸のテンション(張力)の微妙な違いなど複数の原因が関わっています。

術後1〜2週間で痛みの左右差はしだいに落ち着くのが一般的です。ただし、発熱や膿を伴う腫れ、片側だけのしびれが続く場合は感染や神経損傷のサインかもしれないため、早めに担当医へ相談してください。

冷却や安静などのセルフケアから受診の判断基準まで、糸リフト後に片側だけ痛みが出る原因と、痛みを和らげる対処法を詳しく解説します。

この記事を書いた人

百人町アルファクリニック 院長 荻野 和仁

荻野 和仁
百人町アルファクリニック 院長
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医学博士
2014年 日本形成外科学会 専門医取得
日本美容外科学会 会員

【略歴】
獨協医科大学医学部卒業後、岩手医科大学形成外科学講座入局。岩手医科大学大学院卒業博士号取得、2014年に日本形成外科学会専門医取得。大手美容クリニックの院長を経て2017年より百人町アルファクリニックの院長を務める。

百人町アルファクリニックでは、糸を使った切らないリフトアップから、切開部分が目立たないフェイスリフトまで患者様に適した方法をご提案していますが、若返り手術は決して急ぐ必要はありません。

一人ひとりの皮下組織や表情筋の状態に合わせた方法を探し「安全性」と「自然な仕上がり」を第一に心がけているため、画一的な手術をすぐにはいどうぞ、と勧めることはしていません。

毎回手術前の診断と計画立案に時間をかけすぎるため、とにかく安く、早くこの施術をして欲しいという方には適したクリニックではありません。それでも、リフトアップの施術を年間300件行っている実績から、患者様同士の口コミや他のドクターからのご紹介を通じ、全国から多くの患者様に当院を選んでいただいています。

このサイトでは、フェイスリフトやたるみに関する情報を詳しく掲載しています。どうか焦らず、十分に勉強した上で、ご自身に合ったクリニックをお選びください。もちろん、ご質問やご相談があれば、いつでもお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

目次

糸リフト後に片側だけ痛みが出るのは施術の左右差による

「片側だけ痛い」と聞くと不安になりますが、糸リフトの術後に左右で痛みの感じ方が異なるのは珍しいことではありません。顔はもともと左右対称ではなく、施術時の条件にも微妙な差が出やすいためです。

顔の骨格や脂肪の付き方は左右で異なる

人間の顔は一見対称に見えても、実際には頬骨の高さや顎のラインが左右で異なります。脂肪の付き方にも差があり、片側のほうが皮下組織が薄いケースは珍しくありません。そうした構造的な違いがあるため、同じ本数の糸を左右に入れても、組織にかかる力が均等にはならないことがあります。

脂肪が薄い側では糸の張力が直接的に伝わりやすく、痛みをより強く感じる傾向があります。反対に脂肪が厚い側はクッションとして働き、痛みが緩和されやすいといえるでしょう。

糸の挿入角度やテンションの左右差が痛みを生む

施術では左右の顔を一本ずつ交互に処置するか、片側ずつ仕上げるかなど手技の順番が異なる場合があります。術中の体勢や筋肉の緊張具合によっても、糸が通る深さや角度にわずかな差が出ることは避けられません。

片側で糸がやや浅い層に入った場合、皮膚が引っ張られる感覚が強まり、痛みとして認識されやすくなります。テンションの左右差が大きいほど、術後に感じる痛みの左右差も大きくなる傾向です。

炎症の出方にも個人差が表れる

糸を挿入すると体は異物に反応し、周囲に軽い炎症を起こします。この炎症反応は免疫の働きに左右され、必ずしも左右均等に進むわけではありません。血流量や毛細血管の密度が片側で多ければ、その側に腫れや熱感が集中しやすくなります。

とくに術後48時間以内は炎症が活発な時期であり、左右差が目立ちやすい期間です。数日が経過すると徐々に左右差は縮まっていくことが多いため、焦らず経過を見守ることも大切といえます。

糸リフトで片側だけ痛い原因はひとつではない

片側の痛みの原因は単一ではなく、複数の要因が重なって生じます。糸そのもの、出血、感染、神経への接触など、いくつかのパターンを知っておくと冷静に対処しやすくなるでしょう。

原因痛みの特徴発症時期
糸のテンション差引っ張られるような鈍痛直後〜数日
血腫・内出血ズキズキした拍動性の痛み直後〜1週間
感染熱を持つ強い痛み3日〜2週間
神経への接触電気が走るような鋭い痛み直後〜数週間
唾液腺の損傷食事時に悪化する痛み2日〜1週間

糸の本数や太さが左右で違っていた

左右で同じ仕上がりを目指すために、あえて片側の本数を増やしたり、太さの異なる糸を使い分けたりすることがあります。たるみの程度が左右で違えば、施術の内容も左右対称にはならないからです。

結果として、本数が多い側や太い糸を使った側は組織に与える刺激が大きくなり、痛みが強くなることがあります。カウンセリングの段階で左右の糸の本数や種類について確認しておくと、術後の痛み差を理解しやすくなるでしょう。

片側だけに血腫や内出血が集中するとどうなる?

糸の挿入時に血管を傷つけると内出血が起こります。血管の走行は個人によって異なるため、片側で多くの血管が傷つくケースも珍しくありません。血液が組織内にたまると血腫となり、周囲を圧迫して痛みや腫れを引き起こします。

小さな内出血であれば1〜2週間ほどで自然に吸収されます。しかし腫れが急速に広がる場合や、拍動するような強い痛みが続く場合は血腫が大きくなっている可能性があるため、早めに医療機関を受診してください。

唾液腺・神経へのダメージが一方に偏るケース

糸をこめかみ付近や頬の深い層に挿入する際、唾液腺(耳下腺)や顔面神経の枝に触れてしまうことがまれにあります。唾液腺を傷つけた場合は食事中に腫れが増す「食事時の腫脹」として片側だけに痛みが現れます。

顔面神経に糸が接触すると、片側にしびれや違和感、表情筋の動きにくさが出ることがあります。多くは糸が神経を圧迫しているだけで、時間の経過や糸の吸収に伴い改善していきます。ただし症状が長引く場合は神経損傷の有無を確認するために受診しましょう。

糸リフト後に片側の痛みが強いとき自宅でできるケア

痛みの左右差があっても、軽度であれば自宅でのセルフケアで改善を待てるケースが多いです。施術当日から取り入れられる対処法を3つに分けて紹介します。

施術直後は冷却と安静で炎症を抑える

術後24〜48時間は炎症がピークを迎える時期です。痛みが強い側を中心に、清潔なタオルで包んだ保冷剤を10〜15分ほど当てて冷やしましょう。冷却は血管を収縮させて内出血や腫れを抑える効果が期待できます。

ただし、冷やしすぎは血行不良を招くため、15分冷やしたら15分以上の休憩を挟むのがポイントです。術後当日はできるだけ安静に過ごし、頭を心臓より高い位置に保つことで顔への血液の集中を防げます。

処方された鎮痛薬は正しいタイミングで飲む

術後にクリニックから処方される鎮痛薬は、痛みが出てから飲むよりも、痛みが強くなる前に予防的に服用するほうが効果を発揮しやすいとされています。とくに施術当日の夜や翌朝は痛みが増しやすい時間帯なので、医師の指示に従い早めに服用してください。

市販の鎮痛剤を自己判断で追加するのは避けましょう。成分によっては血液を固まりにくくする作用があり、内出血を悪化させるおそれがあります。もし処方薬だけで痛みが取りきれない場合は、担当医に相談して薬の種類や量を調整してもらうのが安全です。

鎮痛薬の服用で注意したい点

  • アスピリン・イブプロフェンは出血リスクを高める場合がある
  • アセトアミノフェン系は比較的安全とされるが自己判断は避ける
  • 痛みの程度を5段階でメモすると受診時に伝えやすい

こうした記録は、左右どちらがどの時間帯に痛むかを把握するうえで役立ちます。受診時に医師へ見せることで、原因の特定がスムーズになるでしょう。

就寝時は仰向けで顔への圧迫を避ける

横向きやうつ伏せで眠ると、下側の顔に体重がかかり、糸が引っ張られたり組織が圧迫されたりして痛みが悪化することがあります。術後少なくとも1〜2週間は仰向けで眠るよう心がけてください。

枕を少し高くして頭部を心臓より上に保つと、顔のむくみや腫れの軽減にもつながります。寝返りが心配な方は、両脇にクッションを置いて姿勢が崩れにくい工夫をするとよいでしょう。

片側の痛みが引かないとき糸リフト後にすぐ受診すべきサイン

痛みが1週間を超えても改善しない、あるいは日に日に強まる場合は、自然経過ではなく合併症が起きているかもしれません。とくに以下のような症状があるときは、早急に施術を受けたクリニックへ連絡してください。

発熱や膿を伴う腫れは感染症の兆候

術後3日以降に片側の腫れが急に増し、触ると強い熱感がある場合は感染が疑われます。さらに膿(うみ)や黄色い浸出液が出てきたら、細菌感染がかなり進行している状態です。

糸リフトにおける感染症の発生率は約2〜3%と報告されていますが、放置すると膿瘍(のうよう)に発展し、糸の抜去が必要になることがあります。38度以上の発熱を伴う場合はとくに緊急性が高いといえるでしょう。

片側のしびれや表情の動かしにくさは放置して大丈夫?

片側だけ口角が上がりにくい、頬の感覚が鈍いといった症状は、糸が顔面神経の枝を圧迫している可能性を示唆しています。吸収性の糸を使っている場合、糸が分解されるにつれて圧迫が解消されることが多いですが、症状が2週間を超えても変化しないときは医師の診察を受けましょう。

神経損傷は早期に発見して対処するほど回復が見込めます。表情筋の左右差が明らかな場合は、写真を撮って受診時に持参すると医師が状態を把握しやすくなります。

症状考えられる原因対応
38度以上の発熱+腫れ感染直ちに受診
膿や浸出液膿瘍形成直ちに受診
片側のしびれ神経圧迫1〜2週間で改善なければ受診
急速に広がる腫れ血腫の拡大当日中に受診

1週間以上改善しない左右差は再診の目安

軽度の痛みの左右差は術後1週間ほどで縮まっていくのが通常の経過です。1週間を過ぎても痛みの強い側がまったく変わらない、または悪化している場合は、糸の位置がずれたり組織にめり込んだりしている可能性があります。

こうした場合は糸の位置を確認するために超音波検査やレントゲンを行うことがあります。異常が見つかれば糸の位置修正や抜去などの処置を検討します。自己判断で「もう少し待てば治る」と先延ばしにせず、違和感を覚えたら早めに受診しましょう。

糸リフトで左右の痛み差を防ぐには施術前の準備で変わる

「片側だけ痛くなるのは避けられない」と思われがちですが、事前の準備で痛みの左右差を小さく抑えることは十分に可能です。施術前のカウンセリングでの情報共有がカギを握ります。

カウンセリングで自分の顔の左右差を伝える

施術前に鏡をよく見て、自分の顔のどちら側がよりたるんでいるか、頬骨の高さに差があるかなどを確認しておきましょう。こうした情報を医師に伝えることで、左右の糸の本数やテンションを微調整してもらえます。

自分では左右差に気づきにくいこともあるため、正面・斜め・横からの写真を撮って持参するのがおすすめです。客観的な資料があると、医師もより精密な計画を立てやすくなります。

糸の種類や本数を事前に確認しておく

糸リフトに使われる糸には、PDO(ポリジオキサノン)、PLLA(ポリ乳酸)、PCL(ポリカプロラクトン)などの種類があります。素材によって太さや硬さ、体内で吸収されるまでの期間が異なり、痛みの感じ方にも影響します。

糸の素材吸収期間の目安痛みの傾向
PDO約6〜8か月比較的マイルド
PLLA約12〜18か月やや強い場合がある
PCL約24か月以上持続的な違和感が出やすい

どの素材を使うのか、左右で何本ずつ挿入するのかを事前に確認し、納得したうえで施術を受けることが痛みに対する心理的な備えにもなります。

症例数の多い医師に依頼すると片側の痛みは減らせる

糸リフトは医師の手技が仕上がりと術後の痛みに大きく影響する施術です。顔面の解剖学的構造、とくに神経や血管の走行を熟知した医師が施術を行うことで、片側だけにダメージが集中するリスクを低く抑えられます。

クリニックを選ぶ際は、糸リフトの施術数や医師の専門分野を確認しましょう。症例写真を多数公開しているクリニックは、施術経験の蓄積がある指標のひとつです。カウンセリングで術後の痛みの左右差について質問した際、具体的な対策を説明できる医師であれば安心材料になります。

糸リフト後の痛みが左右で違うときの回復期間と過ごし方

研究データによると、糸リフト後の痛みは術後約11%の症例で報告されており、多くは4週間以内に消退します。左右差がある痛みも、ほとんどの場合は1〜2週間で差が縮まっていくため、過度な心配は必要ありません。

術後1〜2週間で痛みの左右差は縮まりやすい

施術直後は炎症のピークと重なるため、左右差が一番目立つ時期です。3日目あたりから腫れが引き始め、1週間を過ぎる頃には痛みの強い側もかなり楽になってきます。2週間が経過すると、ほとんどの方は日常生活で痛みを意識しない程度まで回復します。

ただし、糸の種類や本数、施術範囲によっては回復に3〜4週間かかることもあります。痛みの経過は個人差が大きいため、自分のペースで回復しているかどうかを判断するには、術後の定期検診で医師に状態を確認してもらうのが確実です。

回復期に避けるべき行動と食事のポイント

術後2週間程度は激しい運動、サウナ、長時間の入浴を避けてください。血行が過度に促進されると、腫れや内出血が悪化し、痛みの左右差が再び広がることがあります。顔のマッサージも糸がずれる原因になるため、医師の許可が出るまで控えましょう。

食事面では、硬いものを噛む動作が顔の筋肉に負担をかけるため、術後数日はやわらかい食事を中心にするとよいでしょう。アルコールは血管を拡張させるため、少なくとも術後1週間は控えることをおすすめします。飲酒は内出血を広げ、片側の痛みを長引かせる要因になりかねません。

術後の回復を助ける生活習慣

  • 禁煙する(喫煙は血流を悪化させ回復を遅らせる)
  • 十分な睡眠をとり体の修復力を高める
  • 水分をしっかり摂取してむくみの排出を促す

こうした生活習慣を意識することで、組織の回復が早まり、結果的に左右の痛み差も解消されやすくなります。

仕上がりの左右差と痛みの左右差は別問題

「痛い側のほうが仕上がりが悪いのでは」と心配される方もいますが、痛みの強さと仕上がりの美しさは必ずしも連動しません。痛みが強い側は炎症や腫れが多く出ているだけで、それが引いた後に良好なリフトアップ効果が得られるケースも多くあります。

最終的な仕上がりは術後1〜3か月ほどで安定します。痛みが落ち着いてからゆっくり左右のバランスを評価しましょう。もし3か月を過ぎても左右差が気になる場合は、追加施術や修正について医師と相談するのがよいタイミングです。

時期痛みの状態仕上がりの状態
術後1〜3日左右差が出やすい腫れで判断しにくい
術後1〜2週間左右差が縮まる腫れが引き始める
術後1〜3か月ほぼ消失仕上がり安定

よくある質問

糸リフト後に片側だけ痛むのは施術の失敗ですか?

片側だけに痛みが出ること自体は、施術の失敗を意味するわけではありません。顔の骨格や脂肪の厚みは左右で異なるため、同じ条件で施術しても痛みの出方に差が生じるのは自然なことです。

ただし、痛みが1週間以上たっても一向に改善しない場合や、膿・発熱を伴う場合は、糸の位置異常や感染といった合併症の可能性があるため、施術を受けたクリニックに早めに相談してください。

糸リフトの片側の痛みはどのくらいの期間で治まりますか?

一般的には、術後3日〜1週間をピークに痛みが和らぎ始め、2週間ほどで左右差を意識しなくなる方がほとんどです。痛みの持続期間は糸の本数や種類、個人の回復力によって異なります。

もし2週間を過ぎても片側の痛みがまったく変わらない、あるいは悪化している場合は、糸のずれや感染などが起きていないか確認するために受診をおすすめします。

糸リフト後に片側だけ腫れている場合は何科を受診すればよいですか?

まずは施術を行ったクリニック(美容外科・美容皮膚科)に連絡するのが基本です。糸の種類や挿入位置を把握している担当医が、もっとも的確に判断できます。

施術を受けたクリニックにすぐ連絡が取れない場合は、形成外科や皮膚科を受診してください。その際、施術日、使用した糸の種類、本数などの情報を伝えるとスムーズです。

糸リフト後に片側だけ痛いとき市販の鎮痛剤を飲んでもよいですか?

自己判断での市販鎮痛剤の服用はおすすめしません。イブプロフェンやアスピリンなど一部の成分は血液を固まりにくくする作用があり、内出血を悪化させるリスクがあります。

処方薬で痛みが十分に抑えられないと感じたら、担当医に相談して薬を変更・追加してもらいましょう。アセトアミノフェン系であれば比較的安全とされていますが、クリニックの指示を優先してください。

糸リフト後に片側だけ痛い場合、糸の除去や再施術が必要になることはありますか?

多くの場合、痛みの左右差は自然に改善するため、糸の除去や再施術までは至りません。しかし、糸が組織から飛び出している(露出)、感染が抗生物質で治まらない、神経症状が長期間続くといった場合には、糸の抜去を検討することがあります。

吸収性の糸は時間がたてば体内で分解されるため、軽度のトラブルであれば経過観察で済むことがほとんどです。再施術の要否は担当医と相談のうえ、慎重に判断してください。

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