切開リフトで表情・笑顔はどう変わる?自然な変化と不自然になる原因

切開リフトで表情・笑顔はどう変わる?自然な変化と不自然になる原因

切開リフトで変わるのは、笑い方そのものより笑顔の見え方です。頬やあご周りで下がった組織を持ち上げ、笑顔を作る筋肉の働きは保ったまま、たるみを整えるのが手術の目的だからです。

術後しばらくのこわばりには腫れや傷が治る途中の硬さが関わり、腫れは数週間、硬さは数か月単位で落ち着いていく場合があります。一方、落ち着いたあとも同じ場所が引きつれるなら、引き上げる方向や力の偏りが原因になっていないか診察で確かめます。

自然な仕上がりに近づけるには、手術前に普段の笑顔と左右差を確かめ、笑ったときの頬の丸みなど残したい特徴まで具体的に伝えておくのが近道です。

この記事を書いた人

百人町アルファクリニック 院長 荻野 和仁

荻野 和仁
百人町アルファクリニック 院長
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医学博士
2014年 日本形成外科学会 専門医取得
日本美容外科学会 会員

【略歴】
獨協医科大学医学部卒業後、岩手医科大学形成外科学講座入局。岩手医科大学大学院卒業博士号取得、2014年に日本形成外科学会専門医取得。大手美容クリニックの院長を経て2017年より百人町アルファクリニックの院長を務める。

百人町アルファクリニックでは、糸を使った切らないリフトアップから、切開部分が目立たないフェイスリフトまで患者様に適した方法をご提案していますが、若返り手術は決して急ぐ必要はありません。

一人ひとりの皮下組織や表情筋の状態に合わせた方法を探し「安全性」と「自然な仕上がり」を第一に心がけているため、画一的な手術をすぐにはいどうぞ、と勧めることはしていません。

毎回手術前の診断と計画立案に時間をかけすぎるため、とにかく安く、早くこの施術をして欲しいという方には適したクリニックではありません。それでも、リフトアップの施術を年間300件行っている実績から、患者様同士の口コミや他のドクターからのご紹介を通じ、全国から多くの患者様に当院を選んでいただいています。

このサイトでは、フェイスリフトやたるみに関する情報を詳しく掲載しています。どうか焦らず、十分に勉強した上で、ご自身に合ったクリニックをお選びください。もちろん、ご質問やご相談があれば、いつでもお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

目次

切開リフトで変わるのは、たるんだ組織の位置

切開リフトの主な変化は、頬やあご周りで下がった皮膚と、その下の組織の位置が整うことです。表情を作る筋肉の働きを保ちながら、たるみを改善することを目指します。

頬が持ち上がると、笑顔の見え方も変わる

頬の下に集まった組織が持ち上がると、顔の下半分のもたつきが減り、口元の印象も変化します。一方、笑ったときに口角を上げたり、頬を動かしたりするのは表情筋という筋肉です。たるみが整ったかどうかと、この筋肉の動きが変わったかどうかは、別々に確かめます。

たとえば、同じ強さで笑っていても、頬のふくらみの位置が変われば笑顔の見え方は変わります。そのため、術後に違いを感じたら、輪郭が変わったのか動かしにくくなったのかを分けて伝えてください。

確かめる部分見え方や感覚の例確認する場面
組織の位置頬や輪郭の形が変わる力を抜いた顔
表情の動き笑うと左右の動きが違う自然に笑った顔
動かすときの感覚頬が張って笑いにくい会話や食事のとき

術式によっては、表情筋とつながる組織も動かす

切開リフトには、皮膚の下にあるSMASという、表情筋とつながる薄い筋膜を扱う方法があります。筋膜は筋肉などを包み支える組織で、手術では皮膚だけでなく、その下の支えにも力を分散させます。

術式によっては、目の周りの筋肉である眼輪筋の一部を含めて組織を持ち上げます。

筋肉に触れる術式でも、筋肉の働きそのものは残すのが手術の目標です。ただ、筋肉と周りの組織はつながっています。どの深さの組織を動かし、どこに力をかけるかで、表情に影響が出るおそれのある範囲も変わります。

糸で支える施術とは、組織の動かし方が異なる

切開リフトは、切開した部分から皮膚と下の組織のつながりを必要な範囲で離し、位置を調整して固定する手術です。余った皮膚を取り除く操作も含み、糸で皮膚の下の組織を支える施術とは方法が異なります。

方法が違うので、笑いにくさが出たときの原因も別々に考えます。ネットで調べるときは、それが切開する手術の話かどうかを施術名で確かめてください。糸リフトのあとの笑いにくさは、糸リフト後に笑顔が不自然になる原因のページで詳しく取り上げています。

笑顔の自然さは、写真の印象だけで決まる?

写真で輪郭が整って見えても、笑顔の動きまで自然かどうかは別の確認が必要です。写真に写るのは止まった一瞬の顔で、会話中や笑っている途中の動きは写らないからです。

笑顔が自然かは、笑い始めから力を抜くまでの動きで分かる

笑顔が自然かどうかは、笑いきった顔だけでなく、笑い始めてから力を抜くまでの動きまで見て判断します。力を抜いた顔で違和感が少なくても、笑った瞬間に片側が強く引かれるなど、動いて初めて分かる変化があります。

皮膚の下で組織をはがして引き上げた119人の報告では、満足度が上がり、うち19人の3次元撮影で口・鼻・目の位置のずれはごくわずかでした1)。

評価するもの分かること追加で確かめること
無表情の写真輪郭や頬の位置笑ったときの動き
笑顔の写真その瞬間の左右差笑い始めからの変化
診察中の表情動きと本人の感覚時間とともに改善するか

笑いやすさは、診察で動きと感覚を見て確かめる

無表情の写真を、表情を読み取る人工知能(AI)にかけて調べた32人の報告では、一部の術式で「幸せ」と読み取られる割合などが変わっていました2)。ただ、「幸せそう」という判定は、写真から読み取られた印象です。

笑いやすさや会話中の笑顔の滑らかさは、写真ではなく、診察で動きと感覚から確かめます。同じように、口角の上がり方だけでは、本人の気持ちまでは分からない場合があります。表情が変わったという情報も、見た目を調べたのか、実際の動きを調べたのかで意味が違ってきます。

若く見えることと、残したい笑顔の特徴を両方伝える

第三者が術前後の写真を評価した調査では、術後は平均で約3.7歳若く、健康そうに見えると評価されました3)。

希望する仕上がりを相談するときは、年齢の印象だけでなく、残したい笑顔の特徴も伝えると認識のずれを減らせます。たとえば「頬のたるみは減らしたいけれど、笑ったときの頬の丸みは残したい」という希望です。若く見えることと、笑顔が自然なことは、別々の希望として言葉にしてください。

切開リフト後に表情がこわばるのはなぜ?

術後のこわばりには、腫れや痛み、傷が治る途中の組織の硬さが関係します。回復とともに和らぐ場合がありますが、時期だけで判断せず、症状が軽くなっているかも確かめます。

腫れた頬は、普段どおりに動かしにくい

手術後は、操作した部分に炎症が起こり、組織に水分がたまって腫れます。炎症は傷に反応して起こる体の変化で、腫れた頬は張りを感じやすい状態です。さらに、痛みや傷への不安から無意識に動きを小さくすると、笑顔が控えめに見えることがあります。

本人は笑いにくいと感じていても、周りからは表情の違いに気づかれない場合があり、その逆もあります。動かすと痛むのか、突っ張るのか、見た目だけが気になるのかを診察で伝えてください。

術後すぐの写真1枚だけでは、落ち着いたあとの笑顔までは判断できません。

傷の回復中は、硬さが動きに影響する

傷が治る過程では、皮膚の下にも瘢痕と呼ばれる、傷を修復したあとの組織ができます。この組織が硬い時期には、見た目の腫れが減っても、笑うと頬が突っ張る感覚が残ることがあります。

腫れが引くまでは数週間、硬さがなじむまでは数か月かかる場合があり、腫れが引いても硬さだけが残る時期があります。手術で動かした範囲や傷の治り方も、回復にかかる時間を左右する要因です。何日たったかより、前の診察からどのくらい変わったかが目安です。

回復中の状態感じやすい変化経過で見る点
腫れや痛みが強い時期頬が張り、笑いにくい腫れと痛みの増減
腫れが減ってきた時期硬さや突っ張りが残る動かしやすさの変化
外見が落ち着いてきた時期動いたときの違和感に気づく残る部位と左右差

回復の目安は、日数だけでなく変化の方向

前より楽に笑える、頬の張りが軽くなるなどの良い変化も、経過として伝えて大丈夫です。一方、違和感が強くなる場合や、同じ部分の引きつれが続く場合には、診察で原因を確かめる必要があります。

「まだ術後だから」と先延ばしにするより、手術を受けた医療機関へ伝えたほうが、様子を見てよいかを判断してもらえます。つっぱり感そのものは、切開リフト後のつっぱり感と回復中の過ごし方で詳しく説明しています。受診時には、いつから、どの動作で、どちら側に感じるかを伝えてください。

不自然な引きつれは、方向と力の偏りから生じる

強く引けば、自然に仕上がるというものではありません。引き上げる方向が顔のつくりに合っていなかったり、一部に力が集中したりすると、不自然な引きつれが起こりやすくなります。

頬を引く向きは、一人ひとりで変わる

口角を引き上げる大頬骨筋は、頬骨付近から口元へ走る筋肉で、走る向きは人それぞれです。そのため、同じ方向へ同じ量だけ引き上げても、口元や頬への力の伝わり方は人によって異なります。

また、皮膚とその下の組織とでは、引き上げる方向が異なる場合があります。同じ人でも左右で向きが違うことがあり、「上へ引けばよい」「横へ引くと悪い」と単純に分けるのは難しいところです。向きの個人差は分かってきましたが、笑顔が自然になる角度はまだ確かめられていません。

皮膚だけに強い力がかかると、形に偏りが出る

皮膚を引くか、その下の支えを引くかで、組織の動き方は変わります。研究用に提供されたご遺体での測定では、皮膚だけを引いても横には締まりましたが、上へはっきり持ち上がったのはSMASを扱う方法でした。

皮膚のすぐ下で引き上げる方法でも、口や目の位置はほとんど変わらなかったという報告があります。術式の名前だけで、仕上がりが不自然になるとは決めつけられないわけです。

問題になるのは、希望する変化に対して、特定の場所に力が偏ることです。皮膚の張りでたるみを補おうとする程度や、下の組織で支える範囲によっても、輪郭の仕上がりは変わります。そのため、相談では術式の名前に加え、どの部分に力をかける計画かを確かめてください。

関係する点注意する変化診察で確かめる内容
引く方向口元や頬の偏った引きつれ筋肉の向きと左右差
引く強さ一部分の強い張り必要な移動量と力のかかり方
支える場所耳周りなどの形の変化皮膚と下の組織の負担

耳周りの形も、不自然な印象につながる

手術後の不自然な印象には、笑顔以外の部分の変化も関係します。耳たぶが頬側へ引かれて位置や形が変わると、顔全体に手術による違和感が出る場合があります。これは皮膚にかかる力による変化で、笑う筋肉の動きとは原因の違う問題です。

力を抜いても耳周りが張るなら耳周りの皮膚を、笑ったときだけ頬に線が出るなら頬の動きを確かめます。「なんとなく顔全体が不自然」という感覚だけでも、相談するきっかけとして十分です。

表情を守る切開リフトは、術前の笑顔から計画する

術前に普段の笑顔と左右差を確認すると、変えたい部分と残したい部分を区別しやすくなります。引き上げる範囲や方向は、力を抜いた顔だけでなく、笑って動いた顔も見たうえで相談したいところです。

もともとの笑顔には、小さな左右差がある

もともと左右の頬や口角には、形や動きに差があります。口角を上げる筋肉も、走る向きや枝分かれの仕方が人それぞれで、表情の違いを生む一因です。術前の左右差を確認しておくと、術後に気づいた差が新しい変化かどうかを見分けやすくなります。

筋肉の形の違いは、不自然な口角の引き上がりなどに関係しうるとされています。ただ、仕上がりには引き上げ方なども関わるため、筋肉の形だけで違和感が出るかどうかを予測するのは難しいのが現状です。普段の動きや左右差は、手術前の診察で確かめておけます。

「自然に」の中身を、残したい特徴で伝える

「自然にしたい」という希望は、変化を小さくしたいのか、笑ったときの印象を守りたいのかで意味が異なります。相談の際に言葉にしたいのは、たるみをどの程度減らしたいかと、笑顔で残したい特徴です。

  • 頬やあご周りで変えたい部分を伝えると、それをもとに引き上げる範囲が決まります。
  • 笑ったときの頬の丸みなど、残したい特徴も具体的に挙げます。
  • 以前からある左右差や動かしにくさも、術前に伝えておきます。

希望が固まっていなければ、診察中に実際に笑ってみせる方法もあります。輪郭の変化を優先したい気持ちと、引きつれへの不安が両方あるなら、どちらもそのまま話してください。改善できる範囲や残る左右差の説明を受けることで、希望と手術で得られる変化をすり合わせられます。

術前の写真は、変化を比べるために残す

術前の表情を記録すると、記憶だけに頼らず、手術後の変化を比べられます。写真を使う場合は、光や撮影角度、笑う強さをそろえると、撮り方による違いを減らせます。

ただし、写真は笑顔のある瞬間を切り取った記録です。

静止した写真に加えて、笑い始めから力を抜くまでの短い動画も手術前に残しておきましょう。撮影した場所やカメラの高さ、顔との距離をメモしておくと、術後も同じ撮り方で記録できます。

術前後の動画を見比べ、気になる場面で止めながら「笑い始めに右の口角が気になる」「力を抜くときに左の頬が張る」など、場所と動作を言葉にしてみてください。診察では動画を見せながら、そのときの感覚も添えると、どこの動きが気になるかを具体的に伝えられます。

笑い始めの引きつれや動かすときの感覚は、診察で動きを見てもらうと伝わります。また、撮影前だけ無理に大きく笑うより、普段どおりの表情のほうが生活の中での違和感を比べやすくなります。写真は仕上がりを約束するためではなく、術前後の同じ部分を確認するための記録です。

診察で確かめたい、笑顔の変化と回復の見通し

笑顔の違和感は、原因と経過を診察で確かめてもらうのが基本です。様子を見る場合でも、次にいつ何を確かめるかが決まっていれば、先の見通しが立ちます。

受診では「いつから、どこが、どう変わったか」

笑いにくさを相談するときは、症状の強さだけでなく、いつ始まり、その後どう変わったかも伝えます。たとえば「最初から両頬が張っていて、少しずつ軽くなった」なら回復の途中とも考えられますが、「落ち着いたあとに片側が張ってきた」なら、診察で原因を確かめてもらいます。

  • 手術から何日目に違和感に気づいたかを話します。
  • 笑うときだけ気になるのか、力を抜いていても続くのかも説明します。
  • 前回の診察から軽くなった点と強くなった点は、両方とも伝えます。

腫れや痛みが急に強くなる、赤みが広がる、発熱がある場合は、予定の診察日を待たずに手術を受けた医療機関へ連絡してください。また、片側の口元が急に動かしにくくなった場合も、早めに診てもらう必要があります。

自己判断で強くほぐす前に、傷の状態を確認

突っ張る部分を強くもめば、笑いやすさが早く戻るとは限りません。回復途中の組織への刺激は、痛みや腫れを増やすおそれがあり、マッサージを始める時期や方法は傷の状態で変わります。

大きな笑顔を何度も作って、回復を試す必要もありません。

日常の会話や食事でどの程度動かせるかを伝えると、負担の少ない過ごし方を相談できます。動きへの制限がある場合は、手術を受けた医療機関の指示に従ってください。こわばりへの対応は、硬いという感覚だけでなく、腫れや傷の治り具合も見て決めます。

回復を待つ場合も、再診の目安を決めておく

経過観察とは、時間を置きながら変化を診察で確かめることです。次の受診までに見ておく症状と、早めに連絡すべき変化を聞いておけば、迷ったときに判断できます。見た目の不安だけでなく、話しにくい、食べにくいといった困りごとも相談して大丈夫です。

切開リフトには、腫れや内出血、傷あと、感染のほか、左右差や引きつれが残るリスクがあります。得られる変化と回復の経過には個人差があり、希望した笑顔や左右の完全な一致を保証する手術ではありません。

追加の治療を考えるときも、腫れや硬さが残るうちに急いで決めず、まず診察で原因と回復の見通しを確かめます。

よくある質問

切開リフトを受けると、笑顔は別人のようになりますか?

切開リフトは、たるんだ組織の位置を整える手術で、笑い方そのものを変えることが目的ではありません。ただし、頬の位置が変わるため、笑顔の見え方にも変化が出る場合があります。残したい笑顔の特徴を術前に伝え、引き上げる範囲や変化の限界を確認してください。

切開リフト後の笑顔のこわばりは、いつまで続きますか?

腫れが減るにつれて和らぐ場合も、皮膚の下の硬さが数か月単位で残る場合もあり、回復には幅があります。経過日数だけでなく、前より笑いやすくなっているかも見ていきます。症状が強くなる場合や改善を感じにくい場合には、手術を受けた医療機関へ相談してください。

切開リフトは、皮膚だけを引く方法だと笑顔が不自然になりますか?

皮膚の下で引き上げる方法というだけで、不自然な笑顔になるとは決まりません。組織の動かし方や力のかかる方向、引き上げる量が仕上がりに関わります。方法の名前だけで判断せず、自分のたるみに対してどこを動かす計画なのかを説明してもらいます。

切開リフト後は、笑うのを我慢したほうがよいですか?

日常の笑顔をどの程度控えるかは、手術の範囲や傷の状態で変わります。手術を受けた医療機関の指示に従い、痛みや強い張りが出るほど無理に動かすことは避けてください。

笑うたびに痛む場合は、我慢の仕方よりも、痛みの原因を診察で確認することが先です。

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