切らないフェイスリフトと切開リフトの違い|糸・HIFUのたるみ改善効果と選び方

切らないフェイスリフトは、糸やHIFUなどの機器でたるみを引き上げたり引き締めたりする施術をまとめた呼び名です。皮膚を切り取る切開リフトと比べると回復は早いものの、変化は小さく、持ちも短くなります。

どちらが合うかは、皮膚がどれだけ余っているかしだいです。たるみが軽いうちは糸やHIFUで対応でき、指でつまめるほど皮膚が余ってきたら切開リフトが向いています。

比べた研究では、針を使う高周波を1回受けた場合の改善は、切開リフトの4割弱でした。この記事では糸・HIFU・高周波のしくみと切開リフトとの違いを、変化の大きさと持ち、回復までの期間、費用とリスクの順に見ていきます。

この記事を書いた人

百人町アルファクリニック 院長 荻野 和仁

荻野 和仁
百人町アルファクリニック 院長
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医学博士
2014年 日本形成外科学会 専門医取得
日本美容外科学会 会員

【略歴】
獨協医科大学医学部卒業後、岩手医科大学形成外科学講座入局。岩手医科大学大学院卒業博士号取得、2014年に日本形成外科学会専門医取得。大手美容クリニックの院長を経て2017年より百人町アルファクリニックの院長を務める。

百人町アルファクリニックでは、糸を使った切らないリフトアップから、切開部分が目立たないフェイスリフトまで患者様に適した方法をご提案していますが、若返り手術は決して急ぐ必要はありません。

一人ひとりの皮下組織や表情筋の状態に合わせた方法を探し「安全性」と「自然な仕上がり」を第一に心がけているため、画一的な手術をすぐにはいどうぞ、と勧めることはしていません。

毎回手術前の診断と計画立案に時間をかけすぎるため、とにかく安く、早くこの施術をして欲しいという方には適したクリニックではありません。それでも、リフトアップの施術を年間300件行っている実績から、患者様同士の口コミや他のドクターからのご紹介を通じ、全国から多くの患者様に当院を選んでいただいています。

このサイトでは、フェイスリフトやたるみに関する情報を詳しく掲載しています。どうか焦らず、十分に勉強した上で、ご自身に合ったクリニックをお選びください。もちろん、ご質問やご相談があれば、いつでもお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。

目次

切らないフェイスリフトとは?糸で引き上げるか熱で引き締める施術

メスで皮膚を切らずにたるみを改善する施術は、まとめて「切らないフェイスリフト」と呼ばれます。大きく分けると、糸で引き上げる方法と、熱を出す機器で引き締める方法の2つです。

HIFUと高周波は熱で皮膚の奥を引き締める

HIFU(高密度焦点式超音波)や高周波(RF)は、皮膚の奥にあるSMAS(表情筋を包む膜)や真皮に熱を届ける機器です。熱で傷ついた組織が治ろうとする過程で、コラーゲンやエラスチンが作られます。

その結果、肌にハリが出て、内側から引き締まります。HIFUは決まった深さの一点に熱を集めます。皮膚の層を広く温めるのが高周波で、ここが両者の違いです。

HIFUでは、軽い〜中くらいのたるみで引き締まりが見られ、その状態が施術後1年まで続いたと報告されています1)。変化は数か月かけて出てくるため、良し悪しは受けた直後ではなく、数か月たってから見ます。

糸を組織に引っ掛けて引き上げる

糸リフト(スレッドリフト)は、とげ(コグ)の付いた糸を皮膚の下に通し、組織を引っ掛けて持ち上げる施術です。糸のまわりでは、コラーゲンが作られやすくなります。

ただ、糸で引き上げた状態は、多くの研究で長くは続かなかったと報告されています2)。持ちの目安は半年〜1年ほどで、糸の種類や入れ方しだいです。

糸で支えるのと皮膚を切り取るのとで、改善できる範囲や仕上がり、向いている人がどう違うかは、糸リフトとフェイスリフト手術の違いで詳しく比べています。

同じ「切らないフェイスリフト」でも院によって中身が違う

「切らないフェイスリフト」という名前が指す施術は、院によってまちまちです。糸リフトのことを指す院もあれば、HIFUや高周波などの機器のことを指す院もあります。

説明を受けるときは、実際の施術名と、顔のどこに行うのかを聞いておきます。見積もりに何が含まれているかもそろえて聞くと、ほかの院と比べやすくなります。

糸・HIFU・高周波のしくみと向くたるみ

施術しくみ向くたるみ
糸リフトとげのある糸で引き上げる軽い〜中くらいのたるみ
HIFU決まった深さに熱を集める軽い〜中くらいのたるみ
高周波皮膚を広く温める軽い〜中くらいのたるみ

切開リフトは皮膚を減らし、切らないフェイスリフトは糸や熱で整える

大きな違いは、余った皮膚を切り取るかどうかです。切開リフトは皮膚そのものを減らすので形が大きく変わり、切らないフェイスリフトは組織を縮めたりコラーゲンを増やしたりして、内側から引き締めます。

切開リフトは余った皮膚を切り取りSMASごと引き上げる

切開リフトは、耳のまわりなどを切って、たるみのもとになっている余分な皮膚を切り取り、縫い縮める手術です。

皮膚を引っ張るだけでなく、その下の表情筋膜(SMAS)も一緒に引き上げて固定するため、下がった組織をしっかり持ち上げられます。顔の組織をつなぎ止めているリガメント(靭帯)まで処理して、組織を動かす術式もあります。

切開リフトと切らない施術のしくみの違い

項目切開リフト切らないフェイスリフト
しくみ余った皮膚の切除とSMASの引き上げ熱で縮める、または糸で引き上げる
変化の大きさ大きい控えめで自然

余った皮膚で輪郭がくずれてきた人に向いているのが、切開リフトです。切り取った皮膚が戻ることはないものの、手術のあとも年齢による変化は少しずつ進みます。

皮膚を取り除く切開リフトは変化の幅が大きい

元の状態からの改善は、切開リフトで49%、針を使う高周波1回で16%だったと報告されています3)。高周波の改善は、切開リフトの4割弱にとどまります。ただし、高周波は1回だけ受けた場合の数字です。

受けた人自身の感覚では、切らない施術のあとは4歳、切開リフトのあとは8歳若く見えたと報告されています4)。大きな変化より自然さを大事にしたいなら、切らない方法のほうが合うこともあります。

効果は切開リフトのほうが長く続く

効果の持ちでも、組織の位置そのものを変える手術のほうが上です。切開リフトの5年半後でも、あごの横のたるみの改善は保たれ、76%の人が手術前より若く見えた一方で、首は戻りやすかったと報告されています5)。

糸リフトの持ちは半年〜1年ほどです。HIFUで引き締まりが続いたと確かめられているのは、1年後までです1)。

熱で引き締めた効果はだんだん薄れ、溶ける糸も体の中で分解されます。切らない施術で状態を保つには、施術を繰り返すことになります。

施術ごとの持ちの目安は、切らない施術の種類と持続期間にまとめています。

ダウンタイムと仕事に戻れるまでの期間

どれだけ休む必要があるかは、施術を選ぶうえで大きな分かれ目です。切開リフトは抜糸と腫れが引くまでに時間がかかる一方、切らない施術は直後からメイクできることも多く、生活への影響は小さく済みます。

切開リフトの腫れと内出血は1〜2週間目立つ

皮膚を切ってはがす手術なので、腫れは術後2〜3日がいちばん強く、腫れや内出血が目立つのは1〜2週間ほどです。内出血の色(紫や黄色)は1〜2週間残ることがあり、首のほうまで下りてくることもあります。

  • 術後3日間:強い腫れ、フェイスバンドでの圧迫が必要。
  • 1週間後:抜糸。メイクでカバーできる程度の内出血が残る。
  • 1ヶ月後:腫れが徐々に引き、自然な表情に戻り始める。

傷あとの赤みやつっぱる感じが落ち着くまでには、3〜6か月かかります。マスクや髪型で隠せるとはいえ、結婚式や同窓会が近いなら、日程に余裕を持たせておくと安心です。

手術当日から抜糸、傷が落ち着くまでの流れは、切開リフトの手術の流れと回復期間で詳しく紹介しています。

切らない施術は翌日から普段どおりに過ごせることが多い

HIFUや、皮膚の上から当てる高周波は傷ができないため、終わったらそのままメイクをして帰れます。赤みやほてりが出ても、数時間から数日で引いていきます。

針を使う高周波を1回受けた人は、赤みや軽い腫れ、内出血が5〜10日で治まり、24時間以内に普段の生活へ戻っていました3)。同じ比較で切開リフトを受けた人が生活に戻れたのは、7〜10日後に縫った糸を抜いてからです。

糸リフトも傷は針の穴くらいで、髪の生え際など目立たないところから入れるため、翌日から普段どおりに過ごせる人が多くいます。ただ、腫れは翌日〜3日目に目立ち、落ち着くまでに1〜2週間かかることがあります。

施術後の回復の目安

経過切開リフト切らないフェイスリフト(糸・機器)
施術直後包帯や圧迫で固定することがあるメイクして帰れる(糸は針穴を避ける)
1週間後抜糸の時期、腫れや内出血が残る糸は腫れが残ることがある
1ヶ月後傷あとの赤みや腫れが残る機器の引き締まりが少しずつ出てくる

糸を入れたところに軽いひきつれや内出血が出ることもありますが、たいていはコンシーラーで隠せる程度です。

術後の痛みと生活の制限

切開リフトでは、術後の痛みを処方の痛み止めで抑え、当日は安静にして過ごします。激しい運動やお酒、長風呂は血の巡りがよくなって腫れが強まるため、抜糸までは控えます。

切らない施術は痛みが軽いことが多く、制限も当日の入浴やサウナを控える程度で済みます。仕事を休みにくい人や、家族に知られずに受けたい人には、ここが大きな利点です。

費用は施術の範囲と繰り返す回数で変わる

費用は、1回の金額だけでなく、何回受けるかで大きく変わります。比べるなら、効果が続く期間まで含めた総額です。

切開リフトは1回が高額でも効果が長く続くため、長い目で見ると割安になる場合があります。切らない施術は1回は安く済むものの、効果を保つために繰り返すと、合計はかなりの額になります。

最初にかかる費用と続けるための費用

切開リフトの費用を大きく左右するのは、手術する範囲の広さと術式です。金額の目安と内訳は、切開リフトの費用で紹介しています。

一度受ければ効果が数年単位で続くため、その間は大きな出費が起きにくくなります。

糸リフトやHIFUは1回が数万円から数十万円ですが、効果を保つには半年〜1年ごとに繰り返すのが前提です。5年、10年と続けると、合計が切開リフトと同じくらいか、それ以上になることもあります。

切らない施術を受け直す間隔

切らない施術でたるみの少ない状態を保つには、定期的に受け直すことになります。HIFUは半年ほどで次の照射を考えることがあり、糸リフトは持ちに合わせて半年〜1年ほどで足すのが目安です。間隔は、肌の状態と前回の変化を見て決めます。

50歳未満で切開リフトを受けた人は、手術の前に切らない施術へ平均約7,000ドルを使っていたと報告されています4)。米国での金額で、その出費を後悔していなかった人は59%でした。

これを美容院に通うような手軽な習慣と見るか、終わりのない出費と見るかは、人それぞれです。年齢とともにたるみが進めば、いずれ切らない施術だけでは追いつかなくなる時期も来ます。

麻酔代や検査代など施術代以外の費用

表示されている施術代のほかにも、かかる費用があります。見積もりの段階で、総額がいくらになるかを聞いておくのが確実です。

切開リフトは全身麻酔や静脈麻酔を使うことが多く、麻酔代、手術前の血液検査などの検査代、術後の薬代が別にかかります。

術後に使う圧迫バンドの費用がかかる院もあります。切らない施術は局所麻酔や笑気麻酔で済むことが多く、こうした費用は比較的少なめです。

リスクと傷あとの残り方の違い

手術と切らない施術とでは、気をつけたいリスクの中身が違います。

切開リフトは元に戻せない手術なので、傷あとと神経への影響が主な心配です。切らない施術は、一時的な赤みや腫れなど軽い副作用が中心です。

傷あとは耳のまわりや生え際に残る

切開リフトでいちばん気になるのは傷あとです。切る線は、耳の前の軟骨のふち、耳の裏、髪の生え際などに沿って決めます。

丁寧に縫った傷は、時間がたつと白く細い線になり、目立たなくなっていくのが普通です。

ただ、体質によっては赤く盛り上がったり、皮膚が引っ張られて傷の幅が広がったりすることがあります。ショートヘアの人や髪をまとめることが多い人は、耳の裏や生え際の傷が見えやすくなる点も考えておきます。

顔面神経への影響と感覚異常

顔には、表情を動かす顔面神経が複雑に走っています。SMASの下の深い層まで触れる切開リフトは、神経の位置に特に気をつけて進める手術です。

まれに神経に触れて、一時的なまひやしびれ、眉が上がりにくいといった症状が出ることがあります。

多くは数か月で回復します。耳のまわりの感覚が鈍くなることもありますが、これも神経が戻るにつれて少しずつ回復します。

切らない施術でもひきつれややけどが起きることがある

切らない施術のリスクは手術より軽いものの、トラブルがまったくないわけではありません。主なものは次のとおりです。

  • 糸の成分にアレルギーが出ることがあり、その場合は糸を抜く。
  • 引き上げる力が偏ると、皮膚に凹凸(ディンプル)やひきつれが出る。
  • HIFUの出力や当てる角度が合わないと、まれにやけどや一時的な神経のまひ(口元のゆがみなど)が起こる。

HIFUでは、一時的な赤みやむくみ以外の副作用は2%と少なく、しびれや感覚の過敏、内出血、あごの縁のやけどなどが報告されています1)。

皮膚の下に細い器具を入れる高周波と、針の高周波を組み合わせた施術では、6週を超える腫れが4.8%、下あごの縁の神経の一時的なまひが1.2%に起き、どれも治療なしで治ったと報告されています6)。皮膚の上から当てる高周波とは、やり方が違う施術です。

変化が控えめなぶん、「思ったほど変わらなかった」と感じやすいのも、切らない施術の弱点です。

切開リフトと切らない施術のリスクの比較

項目切開リフト切らない施術
傷あと耳のまわりや生え際の線糸や針を入れた小さな跡
神経への影響一時的なまひや感覚の鈍さ熱や器具によるしびれ、まれにまひ
腫れ・内出血1〜2週間ほど目立つ糸は1〜2週間ほど腫れることがある
起こりやすいトラブル傷の盛り上がりや幅の広がり赤みやむくみ、糸のひきつれ

たるみの程度で切る・切らないをどう選ぶ?

たるみが軽いうちは糸や機器で、皮膚が多く余ってきたら切開リフトで、というのが基本の考え方です。分かれ目になるのは年齢よりも、皮膚がどれだけ余っているかと、組織がどれだけ下がっているかです。

まずは、自分のたるみが皮膚の余りによるものか、重力で組織が下がっただけなのかを見てもらいます。

皮膚が大きく余っているのに切らない施術を選ぶと、変化が少ないうえ、不自然な仕上がりになることがあります。反対に、軽いたるみに切開リフトは負担が大きすぎ、得られる変化に見合いません。

たるみが出始めた段階なら切らない施術が合う

30代から40代前半で、ほうれい線が少し気になり始めた、フェイスラインがぼやけてきたという段階なら、切らないフェイスリフトが合います。

この時期は皮膚の余りが少なく、組織の位置が少し下がっただけの状態です。HIFUで引き締めたり、糸で持ち上げたりする方法で対応できます。

皮膚が大きく余ってきたら切開リフトが向く

50代、60代以降で、指でつまめるほど皮膚が余っている、首の皮膚が垂れている(ターキーネック)という場合は、切開リフトが向いています。深いマリオネットラインや、ブルドッグのように垂れた頬も、皮膚を切り取る手術を考えるサインです。

たるみの程度に応じた施術の候補

たるみの程度主な症状主な候補
軽度夕方になると顔が疲れて見える、予防したいHIFU、高周波(RF)
中等度ほうれい線やマリオネットラインが消えなくなった糸リフト、HIFU、ヒアルロン酸注入
重度あご下の皮膚が垂れる、深いしわ、皮膚が余る切開リフト(フェイスリフト)

皮膚そのものが余っている場合は、内側をいくら引き締めても表面の皮膚が残り、しわやよれになります。

皮膚の弾力と脂肪の量でも向き不向きが変わる

皮膚が薄くて弾力がないと、糸だけでは支えきれず、すぐに戻ってしまうことがあります。反対に脂肪が多くて重い顔では、先に脂肪吸引をしてから糸を入れる、切開リフトと一緒に脂肪を取る、といった組み合わせが必要です。

鏡の前で頬を指で引き上げてみて、どれくらい皮膚が余るかを見ると、自分でもある程度の見当がつきます。最終的には、診察で皮膚と脂肪の状態を見てもらって決めます。

HIFUは、たるみが強い人やBMIが30を超える人では効果が小さく、向きにくいと報告されています1)。皮膚の余りだけでなく顔の重さも見るのは、このためです。

機器の効き方には、年齢やたるみの強さのほか、たばこを吸うかどうかや体格も関わる可能性があり、同じ施術でも変化の出方には個人差があります7)。

切る施術と切らない施術の組み合わせと、手術への切り替え

切るか切らないかのどちらか一つに決める必要はなく、組み合わせたり、時期をずらして使い分けたりもできます。手術で輪郭を整えてから肌の治療を足せば、たるみと肌の悩みの両方に対応できます。

切開リフトのあとに肌の治療を足す

切開リフトで整うのは輪郭で、細かいちりめんじわやシミ、毛穴の開きは変わりません。そうした悩みには、手術のあとにレーザーなどの肌の治療を加えます。

手術のあと下がってきた部分を糸で支える

切開リフトのあとも、年齢による変化は止まりません。手術から1〜2年たって下がってきた部分を、糸リフトで支える方法があります。

引き上げとボリュームの補充は別の施術で行う

施術ごとに得意なことが違うため、一つの施術ですべての悩みを解決しようとすると無理が出ます。

下がった組織の引き上げは切開リフトや糸リフトで、こけた部分はヒアルロン酸や脂肪注入で補うのが、よくある分け方です。脂肪が多くて重い顔なら、脂肪溶解注射や脂肪吸引で軽くしてから、糸リフトやHIFUを組み合わせます。

切らない施術から切開リフトへ移るときは治療歴を伝える

50歳未満で切開リフトを受けた人では、切らない施術を始めたのが平均37歳、手術が平均44歳でした4)。何年か切らない施術を続けたあとで、手術を選ぶ人もいるということです。

切らない施術を希望した人の44%は、将来は切開リフトも考えていると答えています8)。今どこまで変えたいのか、いずれ手術も考えているのかを最初に伝えておくと、今の施術と先の計画を合わせて相談できます。

HIFUのあとの手術に悪影響が出るという論文はありませんが、手術に支障があったという届け出が1件あります9)。切開リフトを相談するときは、これまでに受けた施術の名前と時期、回数を伝えておくと安心です。

よくある質問

切開と糸リフト、どちらが長持ちしますか?

長く続くのは、皮膚を切り取って組織を固定する切開リフトです。手術の5年半後でも、あごの横のたるみの改善が保たれていたと報告されています5)。

糸リフトの持ちは半年〜1年ほどで、効果を保つには糸を足していくことになります。

一度糸リフトをすると切開手術はできなくなりますか?

基本的には可能です。ただし、金の糸など溶けない糸が入っている場合や、過去の糸リフトによって皮下に強い癒着が生じている場合は、手術の難易度が上がることがあります。

切開リフトを相談するときは、これまでに受けた糸リフトの種類、時期、本数をできるだけ正確に伝えておくと、手術の計画が立てやすくなります。

リフトアップで最も大きな変化が見込めるのはどの施術ですか?

皮膚の余りが目立つなら、変化がいちばん大きいのは余った皮膚を切り取る切開リフトです。たるみが軽いうちは、糸やHIFUでも整えられます。

ただ、変化の大きさだけで決めるものではなく、どこまで変えたいか、どれだけ休めるかも合わせて選びます。

仕事復帰まで何日くらい休めばいいですか?

切らないフェイスリフトなら、翌日から仕事に戻れます。ただ、糸を使う施術は腫れが1〜2週間ほど続くこともあるので、直後に大事な予定は入れないほうが安心です。

切開リフトは、抜糸までの1週間ほど休みを取るのが目安です。マスクをしてできるデスクワークなら3〜4日で戻る人もいますが、腫れや内出血を考えると1週間から10日あると安心です。

フェイスリフトは何歳くらいで受けるのが適正ですか?

年齢だけでは決まりませんが、切らない施術を受ける人は、たるみが出始める30代〜40代に多くいます。

切開リフトは皮膚の余りが目立ってくる50代〜60代が中心ですが、40代後半でも状態によっては考えることがあります。年齢よりも、たるみが気になり始めたときが相談のタイミングです。

参考文献

1) Contini M, Hollander MHJ, Vissink A, Schepers RH, Jansma J, Schortinghuis J. (2023). A Systematic Review of the Efficacy of Microfocused Ultrasound for Facial Skin Tightening. International journal of environmental research and public health, 20(2). https://doi.org/10.3390/ijerph20021522

2) Gülbitti HA, Colebunders B, Pirayesh A, Bertossi D, van der Lei B. (2018). Thread-Lift Sutures: Still in the Lift? A Systematic Review of the Literature. Plastic and reconstructive surgery, 141(3), 341e-347e. https://doi.org/10.1097/PRS.0000000000004101

3) Alexiades-Armenakas M, Rosenberg D, Renton B, Dover J, Arndt K. (2010). Blinded, randomized, quantitative grading comparison of minimally invasive, fractional radiofrequency and surgical face-lift to treat skin laxity. Archives of dermatology, 146(4), 396-405. https://doi.org/10.1001/archdermatol.2010.24

4) Jacono AA, Malone MH, Lavin TJ. (2017). Nonsurgical Facial Rejuvenation Procedures in Patients Under 50 Prior to Undergoing Facelift: Habits, Costs, and Results. Aesthetic surgery journal, 37(4), 448-453. https://doi.org/10.1093/asj/sjw217

5) Jones BM, Lo SJ. (2012). How long does a face lift last? Objective and subjective measurements over a 5-year period. Plastic and reconstructive surgery, 130(6), 1317-1327. https://doi.org/10.1097/PRS.0b013e31826d9f7f

6) Dayan E, Rovatti P, Aston S, Chia CT, Rohrich R, Theodorou S. (2020). Multimodal Radiofrequency Application for Lower Face and Neck Laxity. Plastic and reconstructive surgery. Global open, 8(8), e2862. https://doi.org/10.1097/GOX.0000000000002862

7) Northington M. (2014). Patient selection for skin-tightening procedures. Journal of cosmetic dermatology, 13(3), 208-11. https://doi.org/10.1111/jocd.12106

8) Corduff N. (2023). Surgical or Nonsurgical Facial Rejuvenation: The Patients’ Choice. Plastic and reconstructive surgery. Global open, 11(10), e5318. https://doi.org/10.1097/GOX.0000000000005318

9) Humphrey VS, Rambhia PH, Gmyrek R, Chapas A. (2025). Microfocused Ultrasound With Visualization: A Systematic Review of Adverse Events and Risk of Subsequent Facelift Compromise. Dermatologic surgery : official publication for American Society for Dermatologic Surgery [et al.], 51(4), 424-429. https://doi.org/10.1097/DSS.0000000000004510

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